サムターンが回らない原因は?症状別の直し方と修理費用の目安を解説
サムターンが回らないといっても、固くて動かないのか、途中で引っかかるのか、手応えがなく空回りするのかで、原因も対処も変わります。この記事では、まず症状を切り分けるところから始めます。
この記事で分かること
- 自分の症状がどの原因に当たるか
- 自分で試してよいことと、やってはいけないこと
- 修理・解錠・交換のどれになりそうか
- 業者に頼んだ場合の費用
鍵屋キーホースが2024年から2025年にかけて対応した記録のうち、「サムターンが回らない」という相談は49件ありました。このうち部品の交換まで必要だったのは4件です。残りは解錠や修理で解決しています。費用は中央値で26,500円でした。
無理に回して壊してしまう前に、まずは症状の見分け方から確認してみてください。
ドアが開かずに困っている場合は、力を入れて回さないでください。 内部の部品が折れると、開けるための作業が増えて費用も上がります。→ ドアを開けた状態で回すと、原因の場所が分かります
目次
サムターンが回らないときに最初に確認する4つの症状
サムターンの不具合は、症状によって原因のある場所が変わります。同じ「回らない」でも、ドア側に原因があるものと、錠前そのものに原因があるものでは、対処がまったく違います。
ドアを開けた状態で回してみると、この2つを自分で切り分けられます。工具も知識も必要ありません。
サムターンの症状は4つに分かれます
サムターンの不具合は、対処を分けるうえで次の4つに整理できます。鍵屋キーホースに寄せられた相談の件数と合わせてご覧ください。
| 症状 | 相談件数 | 原因のある場所 |
|---|---|---|
| 回らない(抵抗があって動かない) | 49件 | ドア側・錠前側の両方の可能性 |
| 空回りする(抵抗なく回るが施解錠されない) | 21件 | 錠前側(内部の部品) |
| 引っかかる(途中で止まる) | 9件 | ドア側が多い |
| 固い・重い(回るが力が要る) | 8件 | ドア側、または潤滑切れ |
※2024年から2025年にサムターンについて受け付けた896件のうち、症状が記録に残っていた120件を集計したものです。1件で複数の症状が記録されている場合があります。
「回らない」と「空回りする」は、症状が似ているようで原因がまったく違います。 つまみを回したときに手応えがあるかどうかで見分けられます。抵抗があって動かないのが「回らない」、抵抗なく回るのに施錠も解錠もされないのが「空回り」です。まずはここを確認してみてください。
「引っかかる」「固い・重い」は件数としては多くありませんが、これらは回らなくなる前の段階にあたります。この段階であればドア側の調整で直ることが多く、部品の交換までは必要にならない場合があります。動きが変だと感じた時点で確認しておくと、選べる対処が多く残ります。
すでに壊れてしまっている場合
上の4つ以外にも、次のような記録があります。
| 状態 | 相談件数 | 対処 |
|---|---|---|
| 折れた・破損した | 27件 | 部品の交換になることが多い状態です |
| まったく動かない | 7件 | サビなどによる固着の可能性があります |
| 緩い・ガタつく | 4件 | ネジのゆるみで改善することがあります |
このうち「折れた・破損した」は27件と多く、これは回りにくい状態のまま力を入れて回し続けた結果を含みます。折れてしまうと修理では対応できず、交換が必要になります。
「まったく動かない」は、内部でサビや汚れが固まって動かなくなっている可能性があります。長く使っていない勝手口や、屋外に面したドアで起こりやすい症状です。
ドアを開けた状態で回すと、原因の場所が分かります
原因がドア側にあるのか、錠前側にあるのかは、ドアを開けた状態でサムターンを回してみると切り分けられます。工具は必要ありません。
なぜこの方法で分かるのか
ドアが閉まっている状態でサムターンを回すと、デッドボルト(かんぬき)と呼ばれる金属の棒がドアの側面から飛び出し、枠側についている受け座の穴に入り込みます。これで施錠された状態になります。
このとき受け座の穴の位置とデッドボルトの位置がずれていると、デッドボルトが枠の金属部分に当たってしまい、それ以上進めなくなります。つまみを回そうとしても、途中で止まったり、まったく回らなかったりするのはこのためです。
ドアを開けた状態なら、デッドボルトは何にも当たりません。この状態で回るということは、少なくともサムターンからデッドボルトまでの動きは働いているということです。原因の多くは、ドアと枠の位置関係のほうにあります。
ただし、錠前の内部に摩耗が始まっていて、負荷がかかったときだけ回らなくなっている場合もあります。ドア側を調整しても改善しないときは、内部に原因があると考えて修理の判断へ進んでください。
逆に、ドアを開けても回らないのであれば、受け座は関係ありません。サムターンから錠前の内部までのどこかに原因があります。
試す前に、作業中にドアが閉まらないようにしてください。風で閉まると締め出される可能性がありますので、ドアストッパーを使うか、鍵を手元に持ったうえで行ってください。回らないからといって力を入れる必要はありません。軽い力で回るかどうかだけを確認します。施錠する方向と解錠する方向の両方を試すと、片方だけ動かないケースにも気づけます。
結果は次の3つに分かれます。
| 試した結果 | 原因のある場所 | 次にすること |
|---|---|---|
| ドアを開けると回る | ドア側(受け座のズレ、建付けのゆがみ) | 自分で直せる可能性があります |
| ドアを開けても回らない | 錠前側(サムターンや錠ケースの内部) | 自分での対処は難しい状態です |
| 外側の鍵穴だけが回らない | サムターンではなく鍵穴(シリンダー) | 別の原因です |
ドアを開けると回る場合は、ドアと枠の位置関係が原因です。受け座の調整で直る場合がありますので、自分でできる対処法とやってはいけないことを確認してみてください。
ドアを開けても回らない場合は、サムターンの軸や錠ケースの内部に原因があります。この場合は自分で直すのが難しく、無理に回すと内部の部品が折れることがあります。修理・解錠・交換のどれになるか、費用はいくらかへ進んでください。
外側の鍵穴に鍵を差しても回らない場合は、サムターンではなく鍵穴(シリンダー)側の問題です。部品も原因も違いますので、鍵が回らない原因は?玄関ドアが開かないときの正しい対処法を解説!を確認してみてください。
日によって回ったり回らなかったりする場合は、受け座のズレがぎりぎりの状態にあると考えられます。気温や湿度でドアや枠がわずかに動くため、条件によって当たったり当たらなかったりします。放っておくと完全に回らなくなることが多いため、動くうちに調整しておくことをおすすめします。
手応えがなく空回りする場合
つまみは軽く回るのに施錠も解錠もされない状態は「空回り」と呼ばれ、上の3つとは原因が違います。サムターンと錠前の内部をつないでいる部品が外れたり、寸法が合っていなかったりすることで起こります。
鍵屋キーホースの施工事例では、ドアの厚みに対して内部の連結部品が合っておらず、延長用の部品に交換して直したケースがあります。

*空回りの原因を調べるため、サムターンを分解して内部を確認したところ(自社の施工事例)*
このように、空回りは内部を開けて確認しないと原因が分かりません。外から見ただけでは、部品が外れているのか、寸法が合っていないのかを見分けられないためです。

*部品を交換して調整し、正常に施解錠できる状態に戻したところ(同じ事例)*
詳しくはサムターンが空転するため分解して修理した事例をご覧ください。
自分で分解すると元に戻せなくなることがありますので、そのままの状態で相談することをおすすめします。
「回らない」より交換になりやすい傾向があります。鍵屋キーホースが2024年から2025年に対応した記録では、空回り21件のうち交換に至ったのは6件でした。同じ期間の「回らない」49件では交換が4件です。件数が少ないため参考値ですが、空回りは内部の部品そのものに原因があるため、調整では直らないケースが含まれます。
なお、ドアノブが空回りする場合は別の部品が原因ですので、ドアノブが空回りしてドアが開かない!原因と自分でできる対処法を解説!を参考にしてください。
ドアが開かず、今すぐ何とかしたい場合
室内に人がいて出られない、あるいは外出できずに困っている場合は、まず力を入れて回すのをやめてください。回らない状態で力を加えると、サムターンの軸や内部の部品が折れることがあります。折れてしまうと、開けるための作業と部品の交換が両方必要になり、費用も時間も増えます。
次の順で確認してみてください。
- ドアを手前や奥に軽く押しながら、サムターンを回してみる(受け座のズレが原因なら回ることがあります)
- ドアノブやレバーハンドルを操作しながら、サムターンを回してみる
- 他に出入りできる場所がないか確認する
- 賃貸であれば管理会社か貸主に連絡する
これで開かない場合は、無理をせず鍵の業者に相談してください。なお、鍵屋キーホースに寄せられた「回らない」49件のうち、「今すぐ来てほしい」という緊急の相談は2件でした。多くの方は、動きが悪くなった段階で原因や費用を調べています。慌てて作業をして悪化させるより、状態を保ったまま相談したほうが結果的に安く済むことがあります。
サムターンが回らない・固くなる原因
原因はドア側と錠前側に分かれます。ドア側であれば自分で直せる場合がありますが、錠前の内部が壊れている場合は部品の交換が必要になります。前の章の切り分けの結果と照らし合わせながら読んでみてください。
ドア側が原因のとき
ドアを開けると回る場合は、ドアと枠の位置関係が原因です。主に次の2つが考えられます。
受け座(ストライク)の位置がずれている
受け座は、ドア枠側についている金属の板で、デッドボルトが入り込む穴が開いています。この穴の位置とデッドボルトの位置がずれると、デッドボルトが枠に当たって回らなくなります。
ずれる理由はいくつかあります。ドアの開け閉めを繰り返すうちに、受け座を固定しているネジが緩んで少しずつ動くことがあります。建物そのものが経年でわずかに動く場合もありますし、季節による温度や湿度の変化で木製のドアや枠がわずかに膨らむこともあります。ドアを強く閉める習慣があると、そのたびに受け座へ力がかかり、ズレが早く進みます。
見分け方は、ドアを開けた状態で受け座の穴のふちを見ることです。デッドボルトが当たり続けていると、その部分の塗装がはがれたり、金属がこすれて光っていたりします。上のふちが削れていればデッドボルトが上に当たっている、下なら下に当たっている、というように当たっている方向が分かります。
受け座のズレは、鍵屋キーホースに寄せられる「回らない」「引っかかる」の相談で多く見られる原因です。ネジを緩めて位置を調整するだけで直る場合があり、部品の交換までは必要にならないことがあります。
ドアの建付けや蝶番のゆがみ
蝶番のネジが緩む、ドア本体が自重で少しずつ下がる、といった理由でドアの位置が変わると、デッドボルトと受け座の位置がずれます。受け座のズレと症状は似ていますが、こちらはドア全体が傾いているため、影響が鍵まわりだけにとどまりません。
見分け方:ドアを閉めた状態で、ドアと枠のすき間を上から下まで見てみてください。すき間の幅が上下でそろっていれば建付けは保たれています。上が広くて下が狭い、あるいはその逆になっている場合は、ドアが傾いています。
ドアの下側が床や敷居にこすれる音がする、閉めるときに以前より力が要る、最後まで閉まりきらない、といった変化があれば建付けが変わっている可能性があります。ドアノブやレバーハンドルの操作まで重くなっている場合や、開けたときにドアがひとりでに動く場合は、傾きがはっきり出ている状態です。
蝶番のネジを締め直すだけで改善する場合もありますが、傾きが大きい場合は調整の範囲を超えています。ドア本体や枠そのものが変形していることもあり、この場合は受け座を動かしても根本的には直りません。
錠前側が原因で、自分で対処できるもの
ドアを開けても回らない場合でも、次の3つであれば自分で試せることがあります。
潤滑切れによる動きの重さ
錠前の内部には、金属の部品が擦れ合いながら動く箇所があります。長く使ううちに、出荷時に塗られていた潤滑剤が減ったり乾いたりすると、金属どうしが直接こすれる状態になり、動きが重くなります。
見分け方:ある日突然回らなくなったのではなく、数か月から数年かけて少しずつ重くなってきた場合は、この可能性があります。回すときにキーッという擦れる音がする、以前より深く握らないと回せない、といった変化も手がかりになります。
10年以上使っている錠前であれば、潤滑切れが起きていても不思議はありません。ただし、潤滑剤は使う場所を間違えると症状が悪化しますので、次の章の内容を確認してから試してください。
ネジのゆるみ
サムターンは、ドアの内側から数本のネジで固定されています。このネジが緩むと、サムターン本体がわずかに浮いたり傾いたりして、内部の軸が正しい位置で回らなくなります。
見分け方:つまみを持って軽く前後に動かしてみてください。カタカタと動く、または台座ごとぐらつく場合はネジが緩んでいます。ネジの頭が台座から浮いていないかも確認してみてください。
締め直すだけで改善することが多い症状です。鍵屋キーホースの記録でも「緩い・ガタつく」という相談が4件ありました。件数としては少ないものの、放置すると内部の軸に偏った力がかかり続けるため、部品を傷める原因になります。
汚れや異物のかみ込み
サムターンとドアの間、あるいはデッドボルトが出入りする部分にほこりや砂が入り込むと、動きが妨げられることがあります。玄関は外からのほこりが入りやすく、長く掃除していない場合は溜まっていることがあります。
見分け方:回すときにジャリジャリとした感触や音がある場合は、異物をかみ込んでいる可能性があります。デッドボルトが出てくる部分をのぞいて、砂や小石が見えないか確認してみてください。
見える範囲に汚れがあれば、乾いた布や柔らかいブラシで取り除いてみてください。掃除機で吸い出すのは有効ですが、息を吹きかけて飛ばすのは避けてください。内部の奥に押し込んでしまい、かえって取れにくくなります。
錠前側が原因で、自分では直せないもの
ドアを開けても回らず、上の3つを試しても変わらない場合は、錠ケース(ドアの中に埋め込まれている錠前の本体)の内部に原因がある可能性があります。
錠ケースの中には、デッドボルトを動かすための金属の部品が組み合わさって入っています。この部品が摩耗する、変形する、あるいは折れると、サムターンを回しても力が伝わらなくなります。内部にサビが出て固着している場合もあります。
見分け方の手がかり
| 状態 | 考えられること |
|---|---|
| 回そうとするとガリッ、ゴリッという音がする | 内部の部品が欠けている、または噛み合っていない |
| わずかに動くがそれ以上進まない | 部品が変形している、または異物が挟まっている |
| まったく動かず、びくともしない | サビによる固着の可能性 |
| 回るが途中で急に軽くなる | 部品が折れているか、外れている |
鍵屋キーホースの記録では、「折れた・破損した」という相談が27件、「まったく動かない」が7件ありました。破損は、回りにくい状態のまま力を加え続けた結果として起こることがあります。
固着は屋外に面したドアで起こりやすい症状です。勝手口や、雨がかかる位置にあるドアは、内部に湿気が入り込んでサビが進みやすくなります。長く使っていない鍵ほど、次に使おうとしたときに動かないという状態になりがちです。
錠ケースの内部は、ドアから錠前を取り外さないと確認できません。分解すると部品の位置関係が分からなくなり、元に戻せなくなることがあります。また、無理に回し続けると、まだ壊れていない部品まで傷めてしまいます。この状態と思われる場合は、そのままにして相談してください。
サムターンには複数の種類があり、防犯性を高めた製品もあります。種類や交換方法についてはサムターンとは?仕組みや防犯リスクと交換方法まで解説!を、外部からサムターンを操作される手口とその対策についてはサムターン回しとは?手口の仕組みと防止対策を鍵屋が解説!をご覧ください。
自分でできる対処法とやってはいけないこと
受け座のズレとネジのゆるみは、ドライバーがあれば自分で直せる場合があります。ただし、鍵穴に一般の油をさすことと、回らない状態で力を加えることは、症状を悪化させます。
ここでは、試してよい手順と、やめる基準を合わせて説明します。
自分で試せる2つの手順
作業を始める前に
どちらの手順でも、まずドアが閉まらないようにしてください。作業中に風で閉まると締め出される可能性がありますので、ドアストッパーを使うか、重いものを置いて固定します。あわせて鍵を手元に持っておくと、万一閉まってしまっても外から開けられます。玄関は暗いことが多いため、手元を照らせるようにしておくと、ネジの溝を潰しにくくなります。
手順1:サムターンのネジを締め直す
準備するもの:プラスドライバー(先端の大きさが合うもの)
- ドアを開けた状態にします。作業中に閉まると、締め出される可能性があります。
- サムターンの台座(つまみの根元にある円形または四角形の部品)を確認します。ネジが2本見えるタイプが一般的です。
- ネジが見えない場合は、台座がカバーで覆われている構造です。カバーの外し方は製品によって違います。側面に小さな穴や切り欠きがある場合は、そこに工具を差し込んで外す方式のため、回しても外れません。何も見当たらない場合は、反時計回りにゆっくり回してみてください。どちらか分からない場合や、力を入れないと動かない場合は、ここで中止します。無理に外そうとすると、カバーの爪が折れて元に戻せなくなります。
- ドライバーをネジの溝にしっかり差し込み、時計回りに少しずつ締めます。
- 1本を一度に締め切らず、2本を交互に少しずつ締めていきます。片方だけ強く締めると、サムターンが傾いた状態で固定されてしまいます。
- 締め終わったら、ドアを開けたままサムターンを回して動きを確認します。
締めすぎに注意:手応えが硬くなったところで止めてください。それ以上締め込むと、ネジ穴の側がつぶれて固定できなくなります。「動かなくなったら止める」が目安です。
うまくいかないときの見分け方:ネジを締めても手応えが変わらない、あるいはネジが空回りして締まらない場合は、ネジ穴が傷んでいるか、原因が別のところにあります。ネジがすでに十分締まっていた場合も、原因は別にあります。
やめる基準:次の3つのいずれかに当てはまったら中止してください。
- ネジが固くて回らない
- ネジの溝が潰れかけている
- 締めても改善しない
特に2は重要です。溝を潰してしまうと、業者が作業する際にネジを壊して取り除く必要が出てきます。ドライバーの先端がネジの溝に対して小さいと潰れやすいため、ぴったり合うサイズを使ってください。
手順2:受け座(ストライク)の位置を調整する
⚠ この手順を始める前に必ずお読みください
受け座のネジは、絶対に最後まで外さないでください。
アルミやスチールのドア枠では、受け座が裏板(枠の内側にある固定用の金属板)で挟み込んで固定されていることがあります。ネジを外したり、緩めすぎたりするとこの裏板が枠の内部に落ちてしまい、自力では二度と受け座を取り付けられなくなります。 こうなると、枠を分解したり加工したりする作業が必要になり、調整だけで済んだはずの費用が大きく変わります。
この手順は、次の条件に当てはまる場合だけ試してください。
| 試してよい場合 | 試さないほうがよい場合 |
|---|---|
| 木製の枠で、ネジが木部に直接ねじ込まれている | アルミ・スチールなど金属の枠で、裏側の構造が見えない |
| 受け座のネジ穴が長穴になっていて、少し動かせる形をしている | ネジを少し緩めただけで受け座が大きくガタつく |
| 受け座の全体が見えていて、固定のしかたが確認できる | 受け座がカバーと一体で、内部が確認できない |
右側に当てはまる場合は、自分で緩めずに業者へご相談ください。
準備するもの:プラスドライバー(先端の大きさが合うもの)、鉛筆またはマスキングテープ
- ドアを開け、枠側についている受け座を確認します。金属の板で、デッドボルトが入る穴が開いています。上の表で「試してよい場合」に当てはまるかを、ここで確認してください。
- 調整前の位置を記録します。受け座の縁に沿って鉛筆で線を引くか、マスキングテープを貼っておきます。元に戻せなくなるのを防ぐためです。
- ドアを閉めた状態でサムターンを回し、デッドボルトが受け座のどこに当たっているかを確認します。上に当たるのか下に当たるのか、手応えで見当をつけます。
- ネジを1本ずつ、4分の1回転だけ緩めます。 2本を同時に緩めないでください。片方が固定されていれば、裏板が落ちるのを防げます。
- 受け座が動かなければ、もう4分の1回転だけ緩めます。合計で1回転を超えて緩めないでください。 1回転緩めても動かない場合は、ここで中止して業者へご相談ください。
- デッドボルトが当たっていた方向とは反対に、受け座を0.5ミリから1ミリ動かします。一度に大きく動かさないでください。
- ネジを軽く締め、ドアを閉めてサムターンを回してみます。
- まだ当たる場合は、6から7を繰り返します。改善したら、ネジを本締めします。
電動ドライバーは使わないでください。
建付けを確認する方法:ドアを閉めた状態で、ドアと枠のすき間を上から下まで見てみてください。上下ですき間の幅が明らかに違う場合は、ドアが傾いています。この場合、受け座の調整だけでは直らないことがあります。
うまくいかないときの見分け方:受け座を動かせる範囲は、ネジ穴の大きさで決まっています。動かせる限界まで動かしても当たる場合は、ズレが調整の範囲を超えています。
やめる基準:次のいずれかに当てはまったら、そこで中止して業者へご相談ください。
- 合計1回転緩めても受け座が動かない
- ネジを緩めたときに、枠の内部でカタカタと音がする、または手応えが変わった(裏板が動いている可能性があります。すぐにネジを締め戻してください)
- 受け座を動かしても改善しない
- ドアの傾きが大きい
- 受け座のネジが空回りする、ネジの溝が潰れかけている
特に2は重要です。枠の内部で何かが動く感触があったら、それ以上緩めないでください。
潤滑剤は使う場所で選び分けます
動きが重いときに潤滑剤を使う方法がありますが、使う場所によって使えるものが違います。ここを間違えると症状が悪化します。
| 使う場所 | 鍵屋キーホースの対応 |
|---|---|
| 鍵穴(シリンダー)の内部 | 鍵穴専用のものだけを使います。一般的な潤滑油やスプレーは使いません |
| サムターンの軸、デッドボルト、受け座の接触部 | 鍵穴専用のものが手元にない場合の応急的な対応として、ごく少量に限り一般的な潤滑剤も使えます |
| ゴムのパッキン、塗装された面 | 使いません(変色や劣化の原因になります) |
鍵穴の内部に一般的な潤滑油を使わない理由
鍵穴の内部には、細かい部品が並んでいます。油分のある潤滑剤を入れると、ほこりや砂を吸着して内部にたまり、かえって動きが悪くなることがあります。時間が経つと固まって、分解しないと取り除けない状態になる場合もあります。
一時的には軽くなったように感じるため、効いたと思って繰り返し使ってしまうことがあります。しかし内部では汚れが蓄積し続けているため、ある時点で急に動かなくなります。この状態になると、洗浄か交換が必要になります。
このため、鍵屋キーホースでは鍵穴に一般的な潤滑油や、家庭用の潤滑スプレーを使っていません。鍵穴に使う場合は、鍵穴専用として販売されているものを選んでください。
特に避けたいもの
- 自転車や機械用の潤滑油
- 家庭用の多目的スプレー(さび取りや水置換をうたうもの)
- 食用油、ワセリン、ろうそくのろう
- グリース類
いずれも粘り気があり、ほこりを抱え込みます。手元にあるからという理由で使わないでください。
サムターンや受け座に使う場合の注意
サムターンの軸や、デッドボルトが受け座に擦れる部分は、鍵穴の内部とは構造が違います。ここには一般的な潤滑剤も使えますが、あくまで鍵穴専用のものが手元にない場合の応急的な対応と考えてください。
使うときは、直接吹き付けずに布や綿棒へ少量取ってから塗ります。吹き付けると周囲に飛び散り、鍵穴に入ってしまう可能性があるためです。量は布の先が湿る程度で十分で、液が垂れるようなら多すぎます。塗った後ははみ出した分を必ず拭き取り、ゴムのパッキンや塗装面に付いた場合もすぐに拭き取ってください。仕上げに数回開け閉めして、動きが変わったかを確かめます。
外側の鍵穴には絶対に吹き付けないでください。 サムターンに使うつもりで吹いたものが鍵穴に入ると、故障の原因になります。
1回使っても変わらなかった場合は、それ以上足さないでください。原因が潤滑ではないということです。重ねて付けるほど埃を集めて悪化します。次の「やってはいけないこと」を確認したうえで、相談へ進んでください。
なお、原因が受け座のズレや建付けのゆがみである場合、潤滑剤を使っても改善しません。動きが重い理由が「擦れているから」なのか「当たっているから」なのかを、前の章の切り分けで確認してから試してください。
やってはいけない3つのこと
1. 回らない状態で力を入れて回す
最も避けたいのがこれです。サムターンの内部には、力を伝えるための軸があります。回らない状態で力を加えると、この軸が折れたり、錠ケースの内部の部品が変形したりします。
鍵屋キーホースの記録で「折れた・破損した」という相談が27件と多いのは、この結果と考えられます。症状としては2番目に多い件数です。
折れてしまうと、ドアを開けるための作業と、部品の交換が両方必要になります。受け座の調整だけで済んだかもしれない状態が、交換が必要な状態に変わってしまいます。
工具を使ってつまみを回すのも同じ理由で避けてください。ペンチやプライヤーでつまみをはさんで回すと、手で回すより大きな力がかかるため、内部を壊しやすくなります。
2. 鍵穴に一般的な油をさす
前の項目で説明したとおりです。動きを良くするつもりで入れた油が、ほこりを吸着して固着の原因になることがあります。
厄介なのは、直後は改善したように感じる点です。効果があったと思って使い続けた結果、内部に汚れが固まって取れなくなるという流れになりがちです。
3. 自分で分解する
サムターンや錠ケースを取り外すと、内部の部品の位置関係が分からなくなり、元に戻せなくなることがあります。また、部品を落として紛失すると、同じものが手に入らない場合もあります。製造から年数が経っている錠前では、同じ部品が生産終了になっていることもあります。
特に空回りしている場合は、内部で部品が外れている可能性があるため、開けた時点でばらばらと部品が落ちてくることがあります。落ちた部品がどこに入っていたか分からなくなると、業者が対応する際も組み直しに時間がかかります。
分解した状態で相談すると、作業も費用も増えます。 原因が分からない場合は、そのままの状態を保ったまま相談してください。
賃貸で回らなくなったときの連絡先と費用負担
賃貸にお住まいの場合は、業者を呼ぶ前に管理会社か貸主へ連絡してください。先に自分で手配すると、本来は負担しなくてよい費用を自分で払うことになる場合があります。
鍵屋キーホースに寄せられたサムターンの相談896件のうち、賃貸や管理会社に関する内容が含まれていたものは82件でした。
先に管理会社か貸主へ連絡します
賃貸物件では、次の理由から先に連絡が必要です。
- 管理会社が契約している業者が決まっている場合があります
- 費用を貸主が負担する場合、事前の連絡がないと認められないことがあります
- 建物全体の設備として、他の部屋と同じ鍵に統一されている場合があります
- 勝手に鍵を交換すると、契約違反になる場合があります
特に最後の点は見落とされがちです。管理会社が合鍵を保管している物件では、無断で鍵を交換すると、緊急時に建物側が対応できなくなります。契約書に「鍵の変更は事前の承諾が必要」と定められていることもあります。
無断で交換した場合に起こりうること
連絡せずに自分で業者を呼び、鍵を交換してしまうと、交換の費用が自己負担になる可能性があります。経年劣化が原因であっても、事前の連絡がないと貸主の負担として認められないことがあるためです。無断の設備変更として扱われれば、退去時に元の鍵へ戻す費用を請求されることもあります。管理会社が合鍵を持てなくなり、契約上の問題になる場合もあります。
急いでいる場合でも、まず連絡してください。連絡がついたうえで「先に手配してよい」と言われれば、後の負担でもめる可能性が下がります。
連絡先が分からない場合
契約書の表紙や末尾に、管理会社の名称と連絡先が記載されています。手元にない場合は、建物のエントランスや掲示板、郵便受けや玄関まわりに管理会社のステッカーが貼られていないか確認してみてください。それでも分からなければ、家賃の引き落とし先の名義が手がかりになります。
分譲マンションの場合
購入した部屋の玄関の鍵は、多くの場合、居住者が自分で管理します。ただし建物によっては、玄関ドア本体を共用部分として扱っていることがあります。管理規約で扱いが決まっているため、交換を伴う場合は管理組合に確認しておくと後のトラブルを避けられます。
伝えるとやりとりが早く進む内容
連絡するときは、物件名と部屋番号、どの場所の鍵か(玄関、勝手口、室内のドアなど)、どういう症状か(回らない、空回りする、固い、など)、いつからその状態かを伝えると、やりとりが一度で済みます。
あわせて伝えたいのが、ドアが開かない状態かどうかと、自分で何か試したかどうかです。前者は対応の急ぎ具合を左右しますので、開かずに困っている場合は最初に伝えてください。後者を正直に伝えることも大切です。自分で分解した後だと、業者が対応する内容が変わります。
費用を負担するのは誰か
賃貸物件の設備が壊れたときに誰が費用を負担するかは、壊れた理由によって変わります。
国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、原状回復とは借主の故意・過失や、通常とはいえない使い方によって生じた損傷を元に戻すことと整理されています。通常の使用で生じた損耗(通常損耗)や、年月の経過による劣化(経年変化)については、借主が原状回復の義務を負わないとされています。
独立行政法人国民生活センターも、借主が負担するのは故意・過失や善管注意義務違反による損傷に限られ、通常損耗と経年変化は貸主が負担する仕組みであると説明しています。
これをサムターンに当てはめると、次のように整理できます。
| 状況 | 費用の負担 |
|---|---|
| 長年の使用で動きが悪くなった、内部の部品が摩耗した | 経年変化に当たる可能性があります |
| 強く回して折った、物をぶつけて壊した | 借主の負担になる可能性があります |
| 手入れを怠って固着させた | 善管注意義務違反として借主の負担になる場合があります |
ただし、個別の負担がどうなるかは契約内容によって変わります。ガイドラインは紛争を防ぐための考え方を示したもので、これ自体に法的な強制力があるわけではありません。契約書に特約が定められている場合もあります。実際の負担については、管理会社や貸主との話し合いで決まります。
だからこそ、自分で業者を手配する前に連絡することが重要です。連絡せずに自分で修理を頼むと、経年変化が原因であっても、その費用を自分で払うことになる可能性があります。
出典
- 国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」(再改訂版)
- 独立行政法人国民生活センター「住み始める時から、『いつか出ていく時』に備えておこう!-賃貸住宅の『原状回復』トラブルにご注意-」(2023年2月1日公表)
連絡がつかないとき・玄関以外のドアの場合
管理会社に連絡がつかない場合
夜間や休日で連絡がつかず、ドアが開かないために生活に支障が出ている場合は、先に対応せざるを得ないことがあります。その場合は、次のものを残しておいてください。
- 連絡を試みた日時の記録(発信履歴やメールの送信記録)
- 作業前の状態が分かる写真
- 作業内容と金額が分かる明細や領収書
後から費用を請求する際に、状況を説明する材料になります。ただし、費用が認められるかどうかは契約内容と交渉によります。
玄関以外のドアで回らなくなった場合
サムターンは玄関だけでなく、室内のドアや勝手口にも付いています。鍵屋キーホースの記録では、対応した場所が記載されているもののうち、玄関扉が235件、勝手口の扉が8件、室内の扉が6件、トイレの扉が2件でした。
室内のドアやトイレのつまみが回らなくなり、中に人が閉じ込められている場合は、ドアの外側に非常用の解錠部分がついていることがあります。つまみの反対側にあたる位置に、次のような形のものがないか確認してみてください。
| 形 | 使うもの | 注意 |
|---|---|---|
| 一直線の溝 | コイン、マイナスドライバー | コインは厚すぎることがあります。溝にぴったり入るものを選んでください |
| 小さな丸い穴 | 細い棒(ヘアピンなど) | 手応えがあったらそこで止めます。強く押し込み続けないでください |
| 三角形や四角形のくぼみ | 形の合う工具 | がたつくサイズは使わないでください。角が削れると次から回せなくなります |
いずれも、入らないものを無理に差し込まないことが大切です。溝やくぼみを削ってしまうと、非常用の解錠そのものができなくなります。
すべてのドアに付いているわけではありません。特に古い製品や、簡易的な鍵しか付いていないドアでは見当たらないことがあります。
中に人がいる場合は、まず落ち着いて声をかけてください。内側から操作できる状態かどうかを確認できれば、外から無理に開ける必要がなくなることがあります。小さなお子さんが中にいる場合は、つまみの向きだけを一緒に確認するだけで開くこともあります。
見当たらない場合や、回しても開かない場合は、無理にこじ開けようとしないでください。ドアと枠のすき間に工具を差し込んで開けようとすると、ドア本体や枠が変形し、修理の範囲が広がります。室内のドアであっても、外側から開ける作業は業者に依頼できます。
なお、勝手口のサムターンは固着しやすい傾向があります。屋外に面していて雨風や湿気の影響を受けやすく、内部で腐食が進んだり、汚れがたまったりしやすいためです。普段あまり使わない場合は、季節の変わり目に一度動かして、動きが重くなっていないか確認しておくと、いざというときに困りにくくなります。
修理・解錠・交換のどれになるか、費用はいくらか
鍵屋キーホースが実際に伺った49件のうち、部品の交換まで必要だったのは4件でした。残りは解錠か修理で解決しています。費用は中央値で26,500円でした。
ここでは、実際の内訳と、どのケースになりそうかの見分け方を説明します。
実際に伺った49件の内訳と、3つの見分け方
「サムターンが回らない」という内容で受け付け、実際に対応した49件の内訳は次のとおりです。
| 対応した内容 | 件数 |
|---|---|
| 解錠(開けること) | 24件 |
| 修理 | 19件 |
| 交換 | 4件 |
| 記録なし | 2件 |
最も多いのは解錠で、24件でした。開かなくなった状態で呼ばれ、開けることで解決したケースです。
次に多いのが修理で19件です。受け座の調整、ネジの締め直し、内部の清掃といった作業で直っています。
部品の交換まで必要だったのは4件でした。修理と交換に分かれた23件でみると、修理が19件、交換が4件です。回らなくなったからといって、必ずしも交換になるわけではありません。
相談したうえで依頼に至らなかったケースも多くあります
この49件は実際に対応したものですが、受け付けた時点まで広げて見ると、別の姿が見えてきます。症状が記録に残っている120件の受付結果は次のとおりでした。
| 受付の結果 | 件数 |
|---|---|
| 依頼となったもの | 63件 |
| 依頼に至らなかったもの | 29件 |
| 相談のみで終わったもの | 28件 |
依頼に至らなかったものと相談のみで終わったものを合わせると57件で、全体の半数近くにあたります。電話で症状を聞いた段階で自分で対処できると分かったケースや、賃貸のため管理会社へ連絡することになったケースが含まれます。
つまり、回らなくなっても必ず業者を呼ぶ必要があるわけではありません。この記事の前半で説明した切り分けと手順を試すことで、自分で解決できる場合があります。
なお、これらは鍵屋キーホースが対応した記録であり、他の業者や他の地域で同じ割合になるとは限りません。また、回らない状態を放置したり、力を入れて回し続けたりした場合は、交換が必要になる可能性が高くなります。
では、自分の場合はどれに当たるのか。症状からある程度の見当がつきます。
解錠だけで済むケース
ドアが開かない状態で、鍵は手元にあり、開けることが目的の場合です。開けた後に動作を確認して、問題がなければそのまま使えます。
見分けるポイント:室内に閉じ込められている、外出できずに困っている、という状況がこれに当たります。鍵屋キーホースの記録では、サムターンの相談896件のうち、閉じ込めに関する内容が含まれていたものは20件でした。
ただし、開けた後も同じ症状が残っていれば、あらためて修理や交換の判断が必要になります。開けることと直すことは別の作業です。「開いたから解決した」とは限らない点にご注意ください。
修理で直るケース
原因がドア側にある場合、あるいは錠前側でも部品が壊れていない場合です。具体的には次のような作業になります。
- 受け座の位置を調整する
- 緩んだネジを締め直す
- 内部の汚れを取り除く
- 外れた部品を組み直す
- ドアの建付けを調整する
見分けるポイント:この記事の前半で説明した切り分けで「ドアを開けると回る」だった場合は、この可能性が高くなります。また、急に回らなくなったのではなく、少しずつ重くなってきた場合も、部品が壊れているわけではないことが多いため修理の対象になりやすい状態です。
交換が必要なケース
錠前の内部の部品が折れている、摩耗して形が変わっている、サビで固着して動かせない、といった場合です。回らない状態で力を加えて折ってしまった場合も含まれます。
見分けるポイント:回そうとしたときにガリッという音がする、途中で急に手応えがなくなる、まったくびくともしない、といった状態です。「ドアを開けても回らない」に加えてこれらの症状があれば、内部が壊れている可能性が高くなります。
交換になると、部品代が加わるため費用は上がります。交換の範囲には、つまみと台座の部分だけを替える場合と、ドアに埋め込まれた錠前本体ごと替える場合の2段階があります。

*サムターンを交換したところ(自社の施工事例。この事例は防犯性を高めるための交換です)*
錠ケースごとの交換になると、部品も作業も増えるため費用は高くなります。また、古い製品では同じ形の部品が生産終了になっていることがあり、その場合は加工が必要になったり、周辺の部品もあわせて交換したりすることがあります。製品の種類や交換の方法についてはサムターンとは?仕組みや防犯リスクと交換方法まで解説!をご覧ください。
実際にかかった費用と、業者に相談する目安
鍵屋キーホースが実際に作業を完了し、金額が記録に残っているものを集計しました。
| 対象 | 件数 | 最小 | 中央値 | 平均 | 最大 |
|---|---|---|---|---|---|
| 「回らない」の相談 | 18件 | 7,700円 | 26,500円 | 25,234円 | 49,500円 |
| サムターンの相談全体(症状が記録されていたもの) | 40件 | 4,400円 | 20,460円 | 27,920円 | 97,900円 |
※いずれも税込みです。2024年から2025年に対応した記録から集計しました。
平均ではなく中央値を併記しているのは、金額の高いケースがあると平均が引き上げられるためです。実際に多いのはどのあたりかを見るには、中央値のほうが参考になります。
なお、これは鍵屋キーホースの実績であり、業界全体の相場を示すものではありません。作業の内容や部品によって金額は変わりますので、目安としてご覧ください。
「回らない」の中央値が26,500円と、サムターンの相談全体(20,460円)より高くなっているのは、開けるための作業が必要になるケースが含まれるためです。相談全体には、動きが重い段階での調整など、比較的軽い作業も含まれています。
費用が上がる条件
金額に幅があるのは、次のような条件で作業の内容が変わるためです。
| 条件 | 費用への影響 |
|---|---|
| 部品を交換するかどうか | 部品代が加わります |
| 交換する範囲 | 錠ケースごとになると高くなります |
| 深夜や早朝の対応かどうか | 時間帯による加算がある場合があります |
| 開けるための作業が必要かどうか | 開ける作業と直す作業の両方になります |
| 防犯性の高い製品への交換を希望するかどうか | 製品の価格差が反映されます |
| 部品が生産終了になっているかどうか | 加工や周辺部品の交換が必要になることがあります |
見積もりを取るときに用意しておくとよいもの
症状を具体的に伝えると、見積もりの精度が上がります。用意しておくと役に立つのは、サムターン全体が写った写真と、台座やドアの側面に刻印されている型番が分かる写真です。あわせてドアの厚みが分かるもの(定規を当てた写真など)と、回そうとしている様子を撮った短い動画があると、状態がより正確に伝わります。建物の築年数や、錠前を最後に交換した時期も分かれば添えてください。
型番が分かると、部品の在庫や交換の可否を事前に確認できます。刻印は台座の裏やドアの側面のプレートに記載されていることが多い箇所です。
すべてそろわなくても構いません。型番が読み取れない場合は、ドアの側面のプレートを撮った写真だけでも役に立ちます。築年数が分からない場合は、賃貸なら管理会社に確認できます。
業者に相談する目安
ドアを開けた状態でも回らない、つまみが手応えなく空回りする、回そうとすると内部で異音がする。このいずれかに当てはまる場合は、自分で対処せずに相談することをおすすめします。内部に原因があり、自分で試せることがほとんど残っていない状態だからです。
この記事の手順を試しても改善しない場合や、ネジの溝が潰れかけている、受け座を動かせる範囲を超えてしまった場合も同じです。賃貸で管理会社に連絡がつかず、生活に支障が出ているときも、無理をせずご相談ください。
いずれも、そのまま使い続けると悪化する可能性がある状態です。特に1と2は、内部の部品に原因があるため、自分で試せることがほとんどありません。
よくある質問
まとめ
サムターンが回らなくなったときは、まず症状を切り分けるところから始めてください。回らないのか、空回りするのか、引っかかるのかで原因が変わります。次にドアを開けた状態で回してみると、原因がドア側にあるのか錠前側にあるのかが分かります。開けた状態で回るならドア側、回らないなら錠前側です。
自分で試せるのは、ネジの締め直しと受け座の調整までです。分解はしないでください。受け座のネジを外すと、枠の内部にある裏板が落ちて自力では戻せなくなります。緩めるのは合計1回転までにしてください。改善しない、ネジの溝が潰れかけている、枠の内部で何かが動く感触がある。このいずれかに当てはまったら、そこで中止して業者にご相談ください。
賃貸にお住まいの場合は、業者を手配する前に管理会社か貸主へ連絡してください。無断で交換すると、費用が自己負担になることがあります。費用の目安を持って相談すると話が早く進みます。「回らない」の相談で作業が完了した18件では、中央値が26,500円でした。
鍵屋キーホースが対応した49件のうち、部品の交換まで必要だったのは4件です。回らなくなっても、多くは解錠や修理で解決しています。力を入れて回して部品を折ってしまうと、必要な作業が増えます。動きが重いと感じた段階で確認しておくと、対処の選択肢が多く残ります。
著者情報
鍵屋キーホース(運営:SLS株式会社)
- 年間の解決実績:約48,800件
- 出張拠点:全国600ヶ所以上
- 受付時間:8:00〜23:00(365日)
- プライバシーマーク取得
- 施工事例を約2,100件公開しています


