ディンプルキーを交換するときに知っておきたい基礎知識!種類や方法は?

更新日:2022/12/19
ディンプルキーを交換するときに知っておきたい基礎知識!種類や方法は?

家の財産を守るためには、どのような鍵を取り付けるのかが重要になります。防犯性能の高い鍵に交換するのであれば、選択肢の1つとしてディンプルキーがあります。

そこで、本記事ではディンプルキーがどのような鍵が紹介していきます。併せて、鍵を交換すべきタイミングディンプルキーの種類DIYでの交換方法などを解説していきます。

ディンプルキーとは

ディンプルキーは、「ピンシリンダー」※子鍵の片側のみギザギザになっている鍵 を発展させた鍵のことです。子鍵の表裏だけでなく、鍵によっては側面にも数多くのくぼみがあるのが特徴です。さらに、鍵を差し込むシリンダー内部には複数のピン列があり、それらを揃えないと鍵が開かないため、非常に複雑な仕組みになっています。

従来の鍵である「ディスクシリンダー」やピンシリンダーはシリンダー内部にピンが縦に1列あるだけのシンプルな構造になっています。

一方、ディンプルキーは縦1列だけでなく、少なくとも左右に2列、斜めピンも加わった3~5列ピンがあります。非常に複雑な構造となっているため、ピッキングでの解錠が難しく、防犯面の性能も高くなっています。

カバスタープラス ピンが5列あります
カバスタープラス ピンが5列あります

例を挙げると、ドルマカバ社の上位シリンダー「カバスタープラス」は5列で理論上、鍵違い数は約2兆2千億です。約2兆2千億もの組み合わせをピッキングで破るのは非常に困難でしょう。ちなみに、ディンプルキーの子鍵はリバーシブルタイプです。そのため、鍵穴に挿入するときにキーを表裏持ち替えることなく開けることができます。

メーカー別に紹介!ディンプルキーの種類

一口にディンプルキーといっても、メーカーごとにさまざまな鍵を製造・販売しています。そこで、どのような種類があるのか、メーカー別に紹介していきましょう。

MIWA(美和ロック)

PRシリンダー
PRシリンダー
LBシリンダー
LBシリンダー
JNシリンダー
JNシリンダー

「MIWA(美和ロック)」のディンプルキーには、「PRシリンダー」「LBシリンダー」「JNシリンダー」などがあります。JNシリンダー以外はディスクシリンダー系のディンプル錠で、美和ロックが長年開発してきた鍵です。耐ピッキング性能は10分以上と、防犯性も高いです。

さらに、PRシリンダーには財産的な価値があるため、無許可で子鍵を複製できないようになっています。そのため、鍵の持ち主以外が鍵屋に子鍵の複製を依頼することは不可能です。万が一、紛失したときも勝手に第三者に合鍵を作られる心配がありません。JNシリンダーは美和ロックのなかでも唯一のピンシリンダー系のディンプル錠となっています。ただし、美和ロックでは作っておらず、「ドルマカバ社」のOEM商品です。

ちなみに、防犯上、ピッキングだけでなく鍵穴を壊して侵入する手口にも警戒する必要があります。MIWAのディンプルキーの場合、耐鍵穴壊し性能は品番によって変わります。

GOAL

GPシリンダー
GPシリンダー
V18シリンダー
V18シリンダー
GVシリンダー
GVシリンダー

「GOAL」のディンプルキーは、「GPシリンダー」「V18シリンダー」「GVシリンダー」の3種類です。耐ピッキング性能は10分以上で、防犯性能が高いのが特徴です。さらに、V18シリンダーとGVシリンダーに関しては、耐鍵穴壊し性能も10分以上かかります。GOALのディンプルキーの複製に必要なキーマシンは大半の鍵屋が所有しているため、合鍵を作りやすいディンプルキーとしても人気があります。

KABA(ドルマカバ)

カバスタープラス
カバスタープラス
カバエース
カバエース

防犯性が高い鍵として知られているのが、ドルマカバ社の「カバスタープラス」です。カバスタープラスの特徴は「登録制シリンダー」であることです。そのため、シリンダーの持ち主として登録をしている人しか合鍵を作ることができません。

ドルマカバ社のディンプルキーには「カバエース」もあります。こちらは登録制ではありません。そのため、ドルマカバ社認定の鍵屋で依頼すれば、子鍵の複製が対応可能です。登録制でない分、鍵の価格もカバスタープラスよりも安くなっており、廉価版として人気を集めています。

特許が切れた2021年以降は、「カバスターネオ」は廃盤となりましたが在庫があれば取付けることが可能です。2021年に特許が切れたため、どこの鍵屋でも子鍵の合鍵作成ができるようになった点も廃盤になった理由のひとつです。ドルマカバ社は自社が認定した鍵屋でしか合鍵が作れないという点を売りにしていて、それが高い支持を集めています。

ALPHA

「ALPHA」のディンプルキーは、「FBロック」の1種類しかありません。特徴は鍵の先端にフローティングボールという特殊部品が埋め込まれていることです。この埋め込みのおかげでシリンダー内部の構造が非常に複雑になっており、ピッキングでの解錠が難しくなっています。

また、FBロックの合鍵は勝手に作ることができないという点も人気の理由の1つです。合鍵を作るためにはセキュリティカードが必要になります。そのため、外出先で鍵を落とした場合も不正に複製される心配がありません。

ディンプルキーを交換するタイミングとは

ディンプルキーを交換するタイミングは主に3つあります。1つ目は鍵の防犯性を上げたいときです。家に取り付けている鍵がディスクシリンダーキーや古いピンシリンダーキーである場合は、ピッキング耐性も耐鍵穴壊し性能も低いため、すぐに鍵を交換することをおすすめします。

2つ目が鍵をなくしてしまったときです。第三者に拾われて、悪用される危険性があるからです。ギザギザの刻みキーを使用していた場合、合鍵を作るよりも鍵そのものを交換するほうがよいでしょう。ただし、普段から物をなくしがちな人は登録制のディンプルキーなどは向いていないかもしれません。それよりも電子錠やメカニカルなキーレスキーをおすすめします。

3つ目は鍵が壊れてしまったときです。鍵が壊れてしまうと、ドアを開けることができません。専門の技術を持った鍵屋に連絡すれば、シリンダーごと鍵を交換することが可能です。おすすめはディンプルキーで、従来の鍵と比べて耐久性が高く壊れにくいのが特徴です。ただし、ディンプルキーの内部機構は他の鍵と違って複雑な作りになっています。そのため、定期的なメンテナンスが必要になります。

ディンプルキーをDIYで交換する方法

ディンプルキーに交換する際、費用を安く抑えるためには、鍵屋に依頼せず、DIYで交換することです。

ただし、せっかくインターネットやホームセンターなどでディンプルキーを購入しても、鍵の種類が合わずに使えないといったケースがあります。あらかじめドアの厚さやビスピッチ、バックセットなどをしっかりと計測してからディンプルキーを購入するようにしましょう。

また、交換作業中に閉め出されたり閉じ込められたりするケースもあります。そのような事態になってしまうと、鍵屋に連絡をして助けてもらう必要が出てくるため、結局費用が高くついてしまいます。交換作業中は必ずドアを開けて行うようにしましょう。

さらに、新しいシリンダーの取り付け作業にも注意が必要です。まず、ドライバーでドア側面のフロントプレートを外しましょう。次に、古いシリンダーを固定しているピンを抜きます。そして、古いシリンダーを取り外します。その後、新しいシリンダーを取り付け、再びピンを戻して固定するのです。最後に、フロントプレートを再びビスで固定します。取り付けが終わったら、ちゃんと鍵の開閉ができるか、動作確認を行うことも大切です。

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ディンプルキーに交換するときに知っておきたい注意点

ディンプルキーに交換する際、きちんと防犯性能や費用について押さえておかないと、取り返しのつかないことになりかねません。次から、知っておきたい注意点について解説しましょう。

防犯性能は製品により異なる

一口にディンプルキーといっても、製品によってピンの数や素材が異なります。そのため、同じメーカーで製造している鍵であったとしても、種類ごとに防犯性能に差が出てしまいます。後悔しないためにも、耐ピッキング性能や耐かぎ穴破壊性能をチェックしてから購入するようにしましょう。また、ディンプルキーには通常の鍵と登録制の鍵の2種類があります。登録制の鍵は、登録をした人以外が勝手に合鍵を作ることができません。そのため、通常の鍵と比べて、登録制の鍵のほうが防犯性が高く、その分、費用も割高になります。

一般的な鍵よりも費用が高い

ディンプルキーはどれも作りが精密なため、耐ピッキング性能や耐かぎ穴破壊性能が非常に高くなっています。しかし、その分、従来の鍵よりも本体の値段が高いため、鍵を交換する費用も割高です。さらに、専用のマシンや技術が必要になるため、合鍵を作ったり鍵を開けたりする費用も高くなってしまうことに注意しましょう。

ディンプルキーの交換なら鍵屋への依頼がおすすめ!

DIYの場合、専門の知識がない人はどの部品を選べばよいか、分からないのではないでしょうか。間違った部品を選んでしまうと、鍵の取り付けに失敗してしまうかもしれません。場合によっては、鍵を取り付ける最中にうっかり鍵やドアを傷つけてしまうリスクもあるでしょう。

また、ディンプルキーは同じメーカーであっても種類によって防犯性能が異なります。そのため、どのディンプルキーを選べばよいのか、困ってしまうという人も多いでしょう。

ディンプルキー選びに困ったり不安に思ったりしたときは、鍵の専門知識や技術のある鍵屋に相談することをおすすめします。鍵屋を探しているのであれば、鍵選びから交換作業まですべて行う「鍵屋キーホース」にご依頼ください。

鍵を紛失した場合、ピッキングが難しいディンプルキーは解錠が困難だといわれています。しかし、優秀な鍵スタッフが多数在籍している「鍵屋キーホース」であれば、シリンダーを壊さずに解錠することが可能です。さらに解錠した後に、鍵を交換することもすぐにできます。

年中無休で対応しておりますので、まずはお電話にてお問合せください。※受付時間は8:00~23:00のためご注意ください。

鍵の仕組みや機能を把握して合うものを選ぼう!

鍵交換をするときは、まずは鍵の仕組みや機能を把握しましょう。そのうえで、鍵をつける場所や目的に合うものを選ぶことが大切です。

ディンプルキーへ交換するなら鍵の専門知識や高い技術力を持った「鍵屋キーホース」にお任せください。出張費、お見積もり無料です。フリーダイヤルで365日対応しています。お気軽にご連絡ください。

お電話は0120-955-127

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