鍵穴に異物が入ったときの対処法|自力で取り除く方法と費用相場を解説!

この記事でわかること
- 鍵穴に混入しやすい異物の種類と特徴
- 自力で異物を取り除く方法
- 専門業者に依頼すべきケースと費用相場
- 信頼できる鍵業者の選び方
- 間違った対処法
鍵穴に異物が入ると、鍵が正しく回らないだけでなく、防犯性能にも影響を与えます。特に住宅の玄関ドアは日々使用する重要な部分であり、ごくわずかな異物でも開閉時に失敗したり、最悪の場合、外出中や就寝時に鍵が開かずに家の中に閉じ込められるリスクがあります。
本記事では、まず鍵穴に混入しやすい異物の種類を詳しく解説し、その後、自分でできる安全な取り除き方をご紹介します。さらに、自力で対応しきれない場合の業者への依頼方法、かかる費用相場、業者選びのポイントについても触れ、最後に絶対にやってはいけない間違った対処法をまとめます。
鍵穴に異物が入ってしまい。、お困りの方は是非とも参考にしてみてください。
鍵穴にはどんな異物が入る?

玄関ドアの鍵穴に混入する異物は多岐にわたり、放置すると鍵の回転時に引っかかりが生じたり、最終的に鍵そのものが挿入できなくなることがあります。以下では代表的な異物を挙げ、それぞれの特徴や鍵への影響について詳しく説明します。
砂や小石
砂や小石は、玄関前の歩道や庭の砂利、植栽周りから舞い上がったものが鍵穴に入り込みやすい異物です。特に乾燥した季節や風が強い日には、路面の砂埃が玄関ドア付近に積もり、小さな隙間から侵入します。
砂や小石が鍵穴内部に溜まると、鍵を挿入した際に溝に引っかかり音がしたり、回転時に異音が発生します。これらの異物は硬度が高いため、放置するとシリンダー内部の金属部品を擦り減らし、鍵やシリンダーの摩耗を促進する原因となります。
結果として鍵の寿命を縮め、交換費用がかかる恐れがあるため、日頃から玄関周りの掃き掃除を心がけて砂や小石が鍵穴に入らないように対策することが大切です。
ゴミやホコリ
日常的に玄関ドアを開閉しているだけで、室内外からホコリや紙くず、微細な砂粒が少しずつ鍵穴に入り込んでしまいます。特に風通しの良い玄関や頻繁に出入りがある場所では、ホコリが舞い、その一部が鍵穴内部に付着していきます。
湿気を含んだホコリは粘着性を帯びて固まりやすく、鍵の溝やシリンダー内部を塞ぎ、鍵を挿し込んだ際にスムーズに回転しなくなる原因になります。また、チリや小さい紙片は鍵を挿入するたびに押し込まれて内部で固着しやすく、徐々に異物除去が困難になる傾向があります。
気づかないうちに蓄積したホコリやゴミが鍵本来の動作を妨げる前に、定期的にエアダスターやブラシで掃除することをおすすめします。
泥や埃
雨の日には、玄関前に跳ね上がった泥や埃混じりの水が鍵穴に侵入しやすくなります。特に雨上がりにスリッパで玄関に入ると、靴底の泥がドア下を伝わって鍵穴まで流れ込み、内部で乾燥すると硬い泥の塊に変化します。
泥が固まった鍵穴は、その硬度ゆえに鍵を挿し込むたびに抵抗感が増し、鍵の回転が重たくなるだけでなく、内部の金属パーツにこびりついて外せなくなるケースもあります。さらに、泥に含まれる砂粒や有機物が鍵穴内で微生物の繁殖を促すこともあり、長期間放置するとより深刻な詰まりや機械内部の腐食を招く恐れがあります。
雨天時には特に鍵穴を使った後に乾いた布で拭く、マットを敷くなどの予防策を講じることが重要です。
ガムなどの粘着性物質
子どものいたずらなどにより、鍵穴にガムなどの粘着性の高い物質が詰め込まれる場合があります。ガムは常温でも柔らかいため、鍵穴内の壁面にべったりと付着しやすく、鍵を差し込んでも引っかかりが強く、抜き差しするだけでガムがより内部に広がってしまうことがあります。
ガムが鍵穴内で固まると、鍵を差し込むためのスペースが狭くなるだけでなく、鍵そのものにガムが付着して持ち出す際に鍵をさらに汚す結果を招きます。またガムの付着面は凸凹しており、鍵の刻みと噛み合わなくなり、鍵の刃が正しくシリンダー内部のピン(タンブラー)を押せなくなるため、鍵がまったく回らない状況に陥る場合があります。
接着剤
悪質ないたずらや嫌がらせとして鍵穴に接着剤を注入されるケースがあります。接着剤は乾燥後に非常に高い硬度を持つため、鍵を差し込むどころかシリンダー内部の金属部品同士を完全に固着させて開閉を不可能にしてしまいます。
接着剤の種類によっては揮発性有機溶剤が混入しており、鍵穴や付近の金属パーツ、さらにはドア本体の塗装を変色させるリスクもあります。接着剤が硬化してしまうと、専門的な溶剤や工具を使っても取り除くのが困難で、最終的にはシリンダー本体を交換しなければならない状況になることがほとんどです。
接着剤による被害は、鍵そのものだけでなくドア全体の修復工事につながる可能性があるため、異物混入の中でも特に深刻度が高いものといえます。
折れた鍵
長年使い込んだ鍵や劣化した鍵を無理に回すと、鍵が折れてしまい、その破片が鍵穴内部に残ることがあります。折れた鍵の破片は、鍵穴の奥深くに入り込みやすく、外から見えにくいため取り出しにくいのが特徴です。
たとえば、鍵を最後まで回そうとしてバネ仕掛けの部分が破断した場合、残った破片が鍵穴内のピンやタンブラーの間に挟まり、通常の取り出し方法では除去できない場合があります。破片を無理に引っ張り出そうとすると、さらに内部へ押し込んだり、破片が粉砕してより細かい断片となり、シリンダー全体の交換が必要になる可能性が高まります。
折れた鍵は、工具を使う前にきちんとどこまで詰まっているかを把握し、作業に慣れた人が慎重に取り出すか、専門の鍵業者に依頼して対処することが安全です。
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自分でできる鍵穴の異物取り除き方

鍵穴に異物が混入した場合、まずは自力でできる簡単な手順を試してみましょう。以下に紹介する方法は、いずれも比較的安全に行えるものですが、無理に続けると内部を傷つけるリスクがあるため、慎重に実施してください。
状況によっては、異物を取るうちにさらに奥へ押し込んでしまうこともあるため、取り除けない場合は早めに専門業者に依頼することをおすすめします。
エアダスターなどで吹き飛ばす
エアダスターは、鍵穴内部の微細なホコリや細かい砂粒を吹き飛ばすのに最適な方法です。まず、鍵穴周囲の汚れやほこりをブラシや布で軽く掃き落としておきます。そのうえで、エアダスターのノズルを鍵穴に垂直に向け、短いパルス(数秒程度)で空気を吹き込みます。
長時間、あるいは強力に噴射すると、異物が奥に押し込まれてしまう可能性があるため、必ず短く断続的に吹き付けるようにしてください。エアダスター使用時には、ドアの周囲に布などを敷いて汚れをキャッチし、吹き出し口から出る粉塵が室内に飛散しないよう配慮しましょう。
エアダスターでホコリなどが浮き上がった後は、鍵を数回抜き差しして内部の異物を出しやすくし、外に出てきた汚れを布で拭き取ります。定期的なメンテナンスとして使用することで、異物混入による詰まり予防にもなります。
鍵穴専用の潤滑剤を使う
鍵穴専用の乾式グラファイトやシリコーン系潤滑スプレーを使うと、内部の異物を浮かせて取り出しやすくする効果があります。まず、鍵穴周辺の大きめのゴミをブラシや布で払い落とします。
その後、潤滑スプレーのノズルを鍵穴に差し込み、短く1~2回程度スプレーします。潤滑剤が鍵穴内部の金属面に行き渡るように、鍵を数回ゆっくりと抜き差ししてください。潤滑剤成分がホコリや小さな砂粒を浮き上がらせるため、そのままエアダスターを使用して異物を吹き飛ばすか、鍵の抜き差しに伴って出てきた汚れを布で拭き取ります。
潤滑剤を使いすぎると、残った成分が逆に異物をくっつけてしまうことがあるため、噴射は少量にとどめ、都度異物の状況を確認しながら作業を進めるのがポイントです。
▼関連ページピンセットやピンバイスを使う
ピンセットやピンバイスを使った取り除き方は、目に見える異物や少し浮いた状態の破片などを直接掴む方法です。まず、鍵穴に光を当てて内部をよく観察し、異物の位置と形状を把握します。細い先端の精密ピンセットを使って、異物の端をそっとつかみ、無理のない範囲でゆっくりと引き抜きます。
折れた鍵の破片が深く入り込んでいる場合は、ピンバイスに対応するドリル刃をセットし、破片の奥に小さな穴をあけて引っ掛け、引き抜く方法が有効です。作業中は、ピンセットやピンバイスの先端が鍵穴内部の金属部品に直接触れないように注意し、先端に布やティッシュを巻いてクッションとすると内部を傷つけにくくなります。
細かい作業が続くため、手元をしっかり固定し、周囲に余分な力をかけずに慎重に操作してください。状況によっては数回に分けて取り出さないと効果が得られない場合があるため、少しずつ丁寧に進めましょう。
シリンダーを分解する
上記の方法で異物を取り除けないときは、玄関ドアを開けた状態でシリンダー本体を取り外し、直接内部をクリーニングできる方法があります。まず、ドアノブ付近の装飾カバーを外し、皿ネジやプラスネジで固定されているシリンダーを緩めて引き抜きます。
引き抜いたシリンダーを平らな作業台に置き、部品の向きやネジの位置を写真やメモで記録しておきます。分解するときは、シリンダー内部のテンションをかけているバネや小さな部品を飛ばさないように注意しながら、専用ドライバーやピンを使ってスムーズに分解します。
分解後は、小型の精密ブラシやピンセットを使い、詰まっている異物を取り除きます。異物をすべて除去したら、組み立て手順を逆順で行い、元通りに固定して鍵を挿し込み、開閉動作に問題がないかを必ず確認してください。分解作業は部品の損傷リスクが高く、慣れていない方には難易度が高いため、無理を感じたときは専門の鍵業者に依頼することをおすすめします。
自分で対処しきれない場合は業者に依頼しよう

自力で異物を取り除くことができない場合や鍵穴内部をさらに傷つける恐れがあるときは、専門の鍵業者に依頼することが最も確実で安全です。ここでは、業者に依頼すべき具体的な状況と、かかる費用相場、さらに信頼できる業者の選び方について詳しく解説します。
業者に依頼した方が良いケース
以下のような状況では、自力での対応を続けると鍵穴内部を深刻に傷つけたり、シリンダー交換が必要になる可能性があります。そのため、速やかに業者へ依頼することをおすすめします。
- エアダスターや潤滑剤を使っても異物が動かず、鍵を回すたびに引っかかりや異音が続く場合
- 折れた鍵の破片が奥深くまで入り込んでいて、ピンセットやピンバイスを使っても取り出せない場合
- ガムや接着剤が鍵穴内部で硬化し、通常の工具では除去できないほど固着している場合
- ドアの施錠状態に支障が出て、防犯上の不安を抱えている場合
- 深夜や早朝など緊急性が高い時間帯で、自分での対応が難しく、防犯上一刻も早く解決したい場合
業者に依頼したときの費用相場
鍵穴異物除去にかかる費用は、異物の種類や詰まり具合、作業時間、出張エリア、対応時間(夜間・早朝・休日)などによって変動します。以下は一般的な目安となる費用相場です。
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▼関連ページ信頼できる業者の選び方
鍵業者を選ぶ際には、以下のポイントを押さえておくと安心して依頼できます。
有資格者や経験豊富なスタッフが在籍しているか
国家資格保持者(錠施工技士、防犯設備士など)が在籍している会社は技術力が高く、作業品質に信頼がおけます。また、施工実績が多い業者はトラブル対応のノウハウが豊富で、安心して任せられます。
見積もりが明確で、追加料金が発生しないことを事前に確認する
事前見積もりを提示し、部品代、作業費、出張費、深夜対応費などを項目別に明示してくれる業者を選びましょう。不明瞭な業者は、作業後に追加請求が発生するリスクがあります。
口コミや評判をチェックする
インターネットの口コミサイトやSNS上で、実際に利用したユーザーの評価を確認します。特に、「対応が迅速」「説明が丁寧」「追加料金なし」といった具体的な評価が多い業者は信用度が高いと言えます。
対応エリアと出張費用、キャンセル料の有無を確認する
自宅が対応エリア内であるかを確認し、エリア外の場合は別途費用が発生する場合があります。また、依頼後に予定が変わった際のキャンセル料が発生するかどうかも合わせて確認し、追加費用を防ぎましょう。
アフターサポートや保証期間があるかを確認する
異物除去や部品交換後に鍵の動きが悪くなった際、一定期間内であれば無料で再対応してくれる保証がある業者を選ぶと安心です。保証がない業者に依頼すると、再度料金がかかる可能性があります。
▼関連ページ鍵穴に異物が入ったときにやってはいけないこと

異物除去の際、間違った方法で作業を行うと鍵穴内部に深刻なダメージを与え、結果的にシリンダー交換やドア修理が必要になることがあります。以下に挙げる行為は絶対に行わないようにしてください。
鍵穴に針金やヘアピン、爪楊枝などを差し込む
細い金属製ワイヤーやヘアピン、爪楊枝のような先端が細い道具を鍵穴に挿し込んで異物をかき出そうとすると、かえって異物を奥深く押し込んでしまったり、内部の金属パーツ(タンブラー)が傷つきます。
細い工具は折れやすく、折れた破片が鍵穴内部に残るとさらに除去が困難になります。破片や異物が内部で噛み合うと、次回の鍵挿入時にはシリンダー全体が詰まってしまい、結果的にシリンダー交換と高額な工事費が発生する場合があります。
鍵穴専用以外の潤滑剤を使用する
家庭用の油や食用油、一般的なシリコンオイルなどを鍵穴に注入すると、内部のゴミやホコリと混ざって粘着質の塊を形成し、詰まりを悪化させます。特に食用油は温度変化で酸化しやすく、長期間放置すると金属部分の腐食や変色を引き起こします。
鍵穴専用の潤滑剤は、ホコリを浮かせる効果と金属保護の両方を兼ね備えていますが、家庭用潤滑油は成分や粘度が異なるため、鍵穴には絶対に使用しないでください。
接着剤などを用いて異物を引き出そうとする
鍵穴に接着剤を注入して、異物に固着させてから引き抜く方法は、非常にリスキーです。接着剤は硬化すると剛性が高くなり、異物だけでなく接着剤自体が内部を塞ぎます。
接着剤が硬化すると一般工具では除去できず、シリンダー内部の金属部品が固着して動作不良を起こします。結果的に鍵穴部分だけでなく、シリンダー全体を交換しなければならないケースがほとんどです。
接着剤には揮発性有機溶剤が含まれる場合もあり、鍵穴周辺の金属や塗装を変質させるリスクもあるため、絶対に使用しないようにしましょう。
準備をせずにシリンダーを分解する
シリンダー分解には、専用のドライバーやスプリングバー、ピンセットなどの専用工具が必要です。事前に部品の位置や向きを写真やメモで記録せずに分解を始めると、再組み立て時に部品の向きや位置を誤って組み込み、鍵がまったく回らない状態に陥る可能性があります。
分解時にバネなどの小さな部品が飛び散ると紛失してしまい、再度部品を調達しなければなりません。また、作業中に部品を傷つけると、後で正常に動かなくなることがあります。分解作業は知識と経験が必要であるため、自信がない場合は必ず専門業者に依頼しましょう。
まとめ
鍵穴に異物が入り込むと、鍵の回転トラブルだけでなく、防犯性能の低下や最悪の場合は鍵がまったく使えなくなるリスクがあります。自力で対処しきれない場合は無理に作業を続けず、専門業者へ相談することが重要です。
鍵業者に依頼する際はキーホースまでお気軽にお問い合わせください。キーホースでしたら最短15分で現場に駆け付け鍵トラブルを解決いたします。見積り・出張費無料で対応いたしますので、鍵トラブルでお困りのことがあればキーホースまでご相談ください。