鍵がささらないのは何が原因? 鍵穴と鍵それぞれ原因別の対処法を解説!

更新日:2023/01/11
鍵がささらないのは何が原因? 鍵穴と鍵それぞれ原因別の対処法を解説!

この記事でわかること

  • 鍵穴に鍵がささらないときの対処法
  • 鍵穴に鍵がささらないときにやってはいけないこと
  • 確実にトラブルを解決したいときの依頼先

家やオフィスの玄関の鍵が「最近ささりにくい気がする」と感じたことがある方はいませんか。

鍵がささらないと家の中に入れないため、あわてて何とかしようと鍵を折ってしまったり、鍵穴自体を壊してしまったりすることもあります。そういった事態に陥らないためにも、鍵がささらない原因と対処法について確認しておきましょう。

今回は、鍵がささらない場合の対処法を原因別で紹介します。

鍵がささらない原因と対処法

鍵がささらない原因は、主に「鍵穴にある場合」「鍵自体に問題がある場合」のどちらかです。原因に合った対処法を行えば、鍵の寿命をのばすことにもつながるでしょう。ここでは、鍵がささらなくなる原因を鍵穴・鍵それぞれの場合で解説します。

鍵穴に原因がある場合

鍵がささらない原因が鍵穴にある場合は、主に以下の3つです。

それぞれに原因と対処法について見てみましょう。

鍵穴に異物が入っている

鍵穴にほこりが詰まっている

「鍵をさすときに奥までささらない」「何かにぶつかるような違和感がある」といった場合は、何かが詰まっている可能性があります。鍵穴の中をのぞくことで、異物が入り込んでいるかわかることもあるため、確認してみましょう。

鍵穴に何かが詰まっている際の対処法の一つとしては、掃除機のヘッドを外して鍵穴に当ててから吸い出す方法です。ネット通販や、ホームセンターなどで手に入るエアダスターも便利なアイテムの一つで、細いノズルを鍵穴に入れて強い風圧で吹き飛ばせる可能性があります

鍵穴の中に付着し、掃除機やエアダスターでも除去できない場合は、鍵屋までご相談ください。自分で除去しようとすると、かえって奥まで押し込んでさらに状況が悪化してしまう可能性があります。

ほこりや小さなごみであれば軽いため、上記の方法で取り除ける場合があります。ただ、まれに強風で木くずや小石など固形物が入り込んでいることがあり、その場合は掃除機やエアダスターでは取り除くのが難しいでしょう。

なかには、悪質ないたずらをされて接着剤やガムを鍵穴に入れられている場合もあります。こういった悪質ないたずらは、器物破損罪となるため、警察に被害届を出すほうがよいでしょう。なお、シリンダーの交換が必要となる可能性が高い点も押さえておいてください。

鍵穴が劣化している

長年の使用でシリンダーが経年劣化し、内部の部品が変形して子鍵と合わなくなっていることもあります。また、製造時に塗布された潤滑剤が枯渇していることも多いため、潤滑剤を使用してみることも対処法の一つです。

応急処置とはなりますが、鍵を鉛筆でなぞり、黒鉛を潤滑剤代わりにすることもできます。長期間の汚れが付着して蓄積している場合も多く、そのような場合は分解・クリーニングが効果的です。

ただ、鍵穴が摩耗している場合は、あくまでも一時的な効果が期待できるだけで再び同じ現象が起きるため、最終的に丸ごと交換せざるをえません。ちなみに、鍵の寿命は一般的に10年前後といわれています。使用頻度が高い鍵であれば、それよりさらに短い期間で寿命を迎える可能性があるでしょう。

鍵穴の中が凍っている

寒冷地の場合、外気温が氷点下であったり、雪が降っていたりする日などに鍵穴の中が凍結する場合もあります。これは、鍵穴の中に含まれている水分が凍っているだけなので、温めれば解決できることが多いです。

例えば、鍵穴にカイロや温かい缶コーヒー、お茶など温かい飲み物をしばらく当てておくととけやすくなります。何もなければ、まず手を当てて温めてみるのも一つの方法です。

ただし、鍵穴が凍っていてもお湯を直接かけるのは避けましょう。たしかに、お湯でとかすことはできますが、あくまでも一時的な効果です。鍵穴の内部の水分が増えるため、しばらく経過すると再び凍結が起きやすくなります。

また、内部部品が必要以上にぬれてしまい、故障してしまう可能性もあるため、注意が必要です。凍結を予防したい場合は、鍵穴専用の凍結防止剤があるため、そちらを使用しておくと氷点下の日でも凍結を防ぐことができるでしょう。

子鍵に原因がある場合

鍵穴に刺さりにくい原因は、子鍵が変形していたり、汚れやサビなどがひどかったりするなど子鍵側にあることも多いです。また、子鍵そのものの精度が悪化していることもあります。ここでは、子鍵に原因がある場合について解説します。

鍵のゆがみや変形

ギザギザキーが歪んでいる

鍵穴が古くなると、子鍵も経年劣化が進んでいると考えてもよいでしょう。日本ロック工業協会によると、一般的な鍵の耐用年数は約10年、電気錠が約7年です。これは、1日10回程度鍵を使用した場合で年回約1万回、10年間で約10万回も使っている計算となります。

ただし、使い方は個人差があるため、各鍵の耐用年数一概にはいえません。あくまでも、一つの目安という観点で10年以上使用している鍵であれば変形している可能性があることを疑ってみましょう。

シリンダー内部は、ステンレスなどを使用しているため、子鍵より硬いのが特徴です。また、腐食に強い洋白(銅・ニッケル・亜鉛の三元合金)という銅合金も使われていることが多い傾向があります。

シリンダー内部の部品は摩耗しますが、子鍵側も同じように摩耗するため、「シリンダー内の形と子鍵の形が合わず、鍵穴にささらない」という状態になることも少なくありません。例えば、ギザ鍵のギザギザ部分が丸くなったり、先端のとがり部分が削られたりした状態になるなどです。

また、保管方法によっても子鍵の変形が起きてしまうことがあります。例えば、日常的にズボンの尻ポケットに入れたままで、体重がかかって子鍵が微妙に反ってしまうようなこともあるのです。また、夏の車中に放置したことで鍵が熱で変形することもあります。

緻密に作られているシリンダー内では、ささいなゆがみが鍵穴にささらない原因となるため、必要に応じて新しい鍵への交換が必要です。変形したままの鍵を使用し続けていると、鍵穴側にも悪影響となりかねません。オリジナルの鍵と比べて変形しているようであれば、新しいメーカー純正の鍵に交換しましょう。

鍵の汚れやサビ

鍵をポケットや、かばんに直接入れていると、日々の積み重ねで汚れが付着しやすいです。鍵穴にうまくささらない原因が汚れの場合は、布やハンカチなど柔らかい素材のものできれいに拭き取ると改善されることがあります。

また、子鍵の素材は銅合金ですが、この素材は水分・塩分の付着で腐食すると緑青というサビが発生することが多いです。長期間使用しているギザ鍵はギザギザ部分、ディンプルキーであれば凹凸や溝部分に緑青が発生し、汚れも混ざってしまいます。

緑青は、子鍵に悪影響を及ぼすことはありません。しかし、シリンダーにとっては害となるため、子鍵が緑青に覆われたり、汚れと混ざって蓄積したりしている場合は、掃除をしてきれいにしましょう。クエン酸をぬるま湯で溶かし、鍵を入れて一晩ほど置いておくときれいになります。また、鍵をピカピカにしたい人は水と混ぜてペースト状にした重曹を柔らかい布などにつけて鍵を磨くと、汚れ・サビを落とせるでしょう。きれいになったら、水洗いして水分を拭き取ります。

子鍵に赤サビについているときは、どこかで付着しただけの可能性が高いです。赤サビは、市販のサビ取り剤を使用すればきれいに落とせます。洗ったあとの鍵は、よく乾かしてから使いましょう。なぜなら、ぬれた状態で使うと鍵穴の中に水分が入り込んで故障の原因になるからです。また、電位差のある金属は腐食を促進するため、一緒に保管しないようにするのが無難といえます。

合鍵の精度が低い

ホームセンターなどの合鍵屋で作成できるスペアキーは、純正ではないため、依頼した鍵屋の技術次第で精度に差が生まれます。

一般的に、使用される素材のブランクキーも真鍮(しんちゅう)製となるため、純正品と比べて素材が柔らかく変形しやすいなど劣化が早い傾向です。そのため、合鍵がうまく刺さらないときは純正品で確認しなければなりません。

また、純正品以外で鍵の複製をしないことも大切です。一般的に、スペアキーからスペアキーの作成は精度が低くなるため、ご依頼いただいてもお断りされることが多いでしょう。

もし、作成してもらえた場合でも合鍵のスペアキーなので精度がさらに落ち、オリジナルとは異なる形の鍵ができあがる可能性が高いです。鍵穴に刺さりにくいだけではなく、無理に使用すると鍵穴を破損してしまいかねません。

別の子鍵をシリンダーに刺そうとしている

まれに、「別のドアの鍵をさそうとしていた」という場合もあります。それに気づかず、力を込めてさして抜けなくなった事例も珍しくありません。そのため、子鍵がさせない場合は、まず正しい鍵かどうかを確認することが大切です。確認しない状態で無理やりさしてしまうと、シリンダー自体を破損させてしまう場合があります。最悪の場合、鍵がささったまま抜けなくなったり、子鍵が折れてしまったりするため、あわてず行動することを心がけましょう。

鍵がささらないときの間違った対処法

鍵がささらないときに間違った対処法をすると、さらに悪化させてしまうため、注意が必要です。例えば、「まったく刺さらなくなる」「抜けなくなる」「シリンダー内で破損・キズがつく」など、最終的に故障してしまう可能性もあります。ここでは、鍵がささらないときにやってはいけない3つの対処法について解説します。

鍵穴専用でない潤滑剤を使う

鍵穴専用以外の潤滑剤を使用すると、故障の原因となります。

例えば、市販のシリコンスプレーやサラダ油、パーム油など食用油は潤滑剤の代用にはなりません。なぜなら、専用潤滑剤以外のものは粘性があるため、鍵穴内にあるホコリと混ざりあい固まってしまうからです。もし、すでに使用してしまった場合は、パーツクリーナーで洗浄するか、鍵屋までお問い合わせください。鍵専用の潤滑剤は、ネットショップでも購入できます。

ささらない鍵を無理に押し込んでしまう

少し力を入れても鍵がささらないときは、強引に使わないほうが賢明です。

上述したように、力を入れすぎると鍵穴内部の部品が破損したり、鍵側がゆがんで変形したりしてしまいます。明らかにおかしいと感じているのに強引に使用していると、「刺さったまま抜けない」「中で折れてしまった」といったトラブルに発展しかねません。そうならないためにも、鍵が刺さらない場合は、無理をせずに鍵屋までご相談ください。

鍵がささらない原因がわからないまま放置する

鍵がささりにくいときは、できるだけその場で鍵穴と子鍵の状態を確認しましょう。早い段階であれば、簡単な対処法で解決することが多いです。「中にごみ・ほこりがないか」「子鍵の汚れ具合やゆがみがないか」などの確認は、数秒でできます。そういったことを日ごろから心がけていれば、一般的な鍵の耐用年数よりも長く使うことが期待できるでしょう。

避けたほうがよいのは、「わからないからそのまま放置すること」です。鍵に不具合がある場合は、放置して改善することはありません。いずれは、鍵がスムーズにささらなくなり、より一層大変な作業が必要になる可能性もあります。自分で調べても対処法がわからない場合は、一度鍵屋までご相談ください。早い段階でご相談いただければ、簡単な作業のみで解決できる確率が高まります。

鍵がささらないときは鍵屋キーホースに相談を!

鍵がささらない場合でも、原因によっては自分で対処することができます。まずは、原因を見極めてDIYで対処できるなら早い段階で試してみましょう。なぜなら、不具合があるにもかかわらず放置していても状態が悪化しかねないからです。

もし、「鍵がささらない原因がわからない」「対処法を試しても改善しない」という場合は、無理をせずに一度鍵屋キーホースまでご相談ください。

お電話は0120-955-127

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