家の鍵が開かない時の解決方法!自力で開ける時の注意点

更新日:2022/12/20
家の鍵が開かない時の解決方法!自力で開ける時の注意点

突然鍵が差し込めなくなった場合や回せなくなってしまうと、焦ってしまうものです。中には、身近にある針金などを鍵穴へ差し込んで、無理にこじ開けようとする人もいるかもしれません。

鍵穴の内部は繊細で複雑な構造となっており、下手にいじると鍵を破壊してしまうリスクがあります。まるごと鍵を交換する場合は、さらに高額な料金がかかってしまうこともあるため、注意が必要です。

本記事で、家の鍵が開かなくなってしまった時の適切な対応方法ついて解説していきます。

また、鍵業者へ依頼する場合の修理費用についても触れていきます。おおよその相場費用が知りたい方も、ぜひ最後までご覧ください。

家の鍵が開かない原因別の解決方法

最初に、鍵が開かなくなってしまう原因から見ていきましょう。

よくある原因としては、「鍵が合わなくなっている」「鍵穴の老朽化」「鍵穴に異物が詰まっている」などがあります。 また、「鍵の潤滑油が切れている」ことによっても、鍵が開かなくなることがあるため、鍵穴の内部についてもよく確認しておかなくてはなりません。 各原因別に適切な解決方法をご紹介します。

鍵が合わなくなっている

鍵が開かなくなる原因として一番多いのは、老朽化によって鍵が合わなくなってしまうことです。

鍵は使用頻度が非常に高いことから、経年劣化を起こしやすいのです。 毎日のように、鍵の抜き挿しして、回転などを行っていると、徐々に鍵の表面が摩耗していきます。 そして、最終的に鍵の表面がすり減ることや鍵山が変形することで、鍵穴とかみ合わなくなってしまうことがあるのです。 そうなると、いくら鍵を回したとしても、開錠ができません。

玄関のドアの鍵のように頻繁に開閉する場所に取り付けられた鍵ほど、老朽化が加速しやすくなります。 定期的に、鍵のすり減り状態を確認しておいたほうが良いでしょう。

オリジナルキーよりも、複製された合鍵のほうが早く劣化する場合もあります。 その理由は、合鍵には加工がしやすい「黄銅」(真鍮)が用いられることが多いからです。 この黄銅は、柔らかい素材のため簡単に合鍵が作りやすいのですが、折れ曲がることやすり減りやすいというデメリットもあるのです。 オリジナルキーをお持ちの方は、合鍵が使用できなくなる前に、新しい鍵へ作り直しておいたほうが良いでしょう。

賃貸物件にお住まいの方は、大家さん、または物件の管理会社へ連絡して、新しい合鍵への交換を頼んでみてください。

鍵穴の老朽化

鍵穴が老朽化することでも、開錠できなくなることがあります。

鍵穴も鍵と同様に、毎日の使用によって、徐々に劣化していくのです。 頻繁な鍵の抜き挿しによって、鍵穴の内部の金属が摩耗した場合やバネやピンなどの部品が老朽化してしまうと、開錠不能となってしまいます。 鍵穴の劣化については、自力での対処・修理ができないため、鍵専門の業者へ依頼しなくてはなりません。

お近くの鍵業者やキーホースへご連絡頂ければ、鍵穴の修理、もしくは新しい鍵への交換が可能です。

鍵穴に異物が詰まっている

鍵穴の中に異物が詰まることでも、鍵が開かなくなってしまいます。 異物が邪魔となり、鍵が奥まで挿し込めなくなることや鍵穴のピンと鍵の山が合わなくなることで、開錠が難しくなってしまうのです。

鍵穴の中に詰まりやすいものとしては、服の繊維などのゴミ、砂、ほこりなどがあります。

繊維やほこりのような小さなゴミであれば、掃除機で吸い出すことで取り除くことも可能です。 もしくは、パソコンや精密機器の掃除で使用するエアダスターを使って、吹き飛ばすことでゴミを除去する方法もあります。 エアダスターは、家電量販店やホームセンターなどで入手できます。 可燃性ガスを使用したエアダスターを使用する場合は、火気厳禁です。事故防止のためにも、周囲の環境をよく確認してから、使うようにしてください。

子育て中のご家庭の場合、あるいは、近所に幼稚園や小学校がある場合は、お子さんがいたずらして、鍵穴へ木の枝を入れることやガムを詰め込んでしまうといったこともあるかもしれません。 鍵穴から異物が少しだけ出ている状態であれば、ピンセットを使うことで、異物を取り除ける場合があります。 その際には、異物を内部へ押し込まないように、注意が必要です。 ピンセットで異物をしっかりと摘まみ、外へ引っ張り出すようにして、取り除いてください。

まったく心当たりがないのに、鍵穴に異物が詰め込まれることが多い場合は、誰かが悪意を持って嫌がらせしている可能性もあります。 あまりに被害がひどい場合は、最寄りの警察、あるいは物件の管理会社や大家さんへ相談したほうが良いでしょう。

鍵の潤滑油が切れている

鍵には、滑りを良くするために潤滑剤が塗られています。 この潤滑剤が不足すると、鍵が開かなくなってしまうことがあるのです。

潤滑剤は、時間が経つごとに減りやすくなるため、定期的に注入をしていかなくてはなりません。 潤滑剤は、ホームセンターなどで入手可能です。 必ず鍵穴専用の潤滑剤を選ぶようにして、使用中の鍵のメーカーに対応したものを使うようにしてください。

鍵穴ではなくデッドボルトが出てくる錠前部分の場合は、クレ556のような潤滑剤が使える場合もあります。 ただし、クレ556は、石油系溶剤が配合されているため、火気厳禁です。 火のない場所で使うようにしてください。

鍵専用の潤滑剤が手に入らない時は、鉛筆を使ってみると良いでしょう。 鉛筆のシンの部分は、「黒鉛」や「粘土」で作られています。 「黒鉛」には、滑りを良くする効果があるため、鍵の潤滑剤として代用が可能なのです。 色の濃い鉛筆ほど「黒鉛」の含有量が多くなるため、2B、4B、6BなどのようにBの数字が付いているものを選ぶのがポイントです。

鉛筆を鍵の潤滑剤として使う手順は、以下の通りです。

  1. まず、鍵の表面の汚れを軽く拭き取ります。
  2. 次に、鉛筆を持ち、鍵の凹凸部分を塗りつぶしていきます。
  3. 塗り終わったら、鍵を鍵穴へ差し込んで、ガチャガチャと回してみてください。

鉛筆に含まれている黒鉛の効果で、鍵が回りやすくなるはずです。 もしも、鉛筆を塗りすぎてしまった時は、消しゴムを使って落としておくと良いでしょう。 鍵を挿し込む際には、消しゴムのカスが鍵穴の中に入り込まないように、しっかり払っておいてください。

鍵が開かない時のNGな対処方法と注意点

次は、鍵が開かない時に、うっかりやってしまいがちなNGな対処方法、注意点について見ていきましょう。

食用油を潤滑剤の代わりに使用

よくやりがちなのは、鍵の潤滑剤の代わりに、身近にある食用油を使ってしまうケースです。

食用油はヌルヌルとしているため、一時的には鍵がスムーズに回ることもあるかもしれません。 しかし、食用油は、粘度が高い性質を持っているため、鍵や鍵穴へ塗ってしまうと、ほかのゴミと混ざってしまうことがあるのです。 最終的に、鍵穴の内部でペーストに固まってしまうこともあるのです。 内部で油が固まってしまうと、完全に取り除くのが難しくなります。

さらに、食用油を塗ることで、内部が錆びついてしまうこともあるのです。 そうなると、鍵をまるごと新しいものへ交換しなくてはなりません。 鍵の故障を避けるためにも、以下のような食用油は、絶対に使わないようにしてください。

  • サラダオイル
  • えごま油
  • 亜麻仁油
  • オリーブオイル
  • ナッツオイル
  • ココナツオイル
  • グレープシードオイル
  • ひまわり油
  • 紅花オイルなど

マシンオイル(機械油)の使用

マシンオイルも、鍵や鍵穴には、使用厳禁です。

なぜなら、マシンオイルには、石油系溶剤や有害物質など、鍵を傷めてしまう成分が配合されているからです。 使用不可のマシンオイルとしては、以下のものがあります。

  • ミシン用のオイル
  • 自転車用のオイル
  • 切削油
  • エンジンオイルなど

潤滑剤を使う際は、必ず鍵専用のオイル、もしくは、鉛筆を選ぶようにしてください。

リップクリームやハンドクリームなどの使用

スキンケア製品も、鍵への使用はNGです。

リップクリーム、ハンドクリーム、ワセリンなどは、お肌のお手入れ用に作られているため、鍵に使用しても良い効果が得られません。 わずかでも鍵に付けてしまうと、ベトベトしやすくなることやゴミが付着しやすくなってしまいます。 鍵穴を傷めるリスクが高くなるため、絶対に使わないようにしてください。

自力での鍵の分解

自分で鍵を分解してしまうことも、絶対にやってはいけない対処方法です。

DIYが得意な方ですと、自力で鍵を分解したいと思う方もいることでしょう。 鍵は特殊な構造をしているため、分解には高度なテクニックや専門知識が必要です。 素人が下手に分解してしまうと、元に戻せなくなることもあるです。

鍵には、細かい部品がたくさん付属しているため、分解作業中に紛失してしまうリスクもあります。

鍵を無理に引き抜いたり回したりする

鍵を差し込んだ時に、ひっかかりを感じたら、無理に引き抜いたり、回したりすることは、やめておきましょう。 強引に鍵を動かそうとすると、鍵穴の内部で折れてしまうおそれがあるからです。

内部で折れた鍵を引き出すのは、非常に大変です。 また、鍵を強く引っ張った衝撃によって、鍵穴の部品が壊れてしまうリスクもあります。

もしも、鍵を差し込んだ時に違和感があったら、力を入れずにそっと引き抜くようにしてください。

鍵穴へ工具や針金などを入れる

鍵が開かない時に、鍵穴へ工具や針金を入れてこじ開けようとするのも、NGな対処方法です。

細めのドライバーや針金を差し入れることで、鍵が開くのではと誤解している方もいるかもしれません。 実際には、特殊な工具を使用することや高度な開錠技術がないと鍵を開けることはできないのです。

鍵開けを行う際には、「ピック」や「テンション」などと呼ばれる専用工具を使用します。 これらの専用工具は、鍵業者でないと、所持することができません。 一般人では、まず入手できないため、自力で開錠はあきらめたほうが良いでしょう。

そもそも、工具や針金を鍵穴へ差し込んでしまうと、内部で折れてしまう場合や鍵穴を破壊してしまうリスクもあります。

鍵や鍵穴を水洗いする

鍵や鍵穴にゴミが溜まっていると、開錠できなくなる場合があります。 その際に、水をかけて洗浄するのは、絶対にやめましょう。

なぜなら、鍵や鍵穴は金属で作られているため、水に触れることでサビやすくなってしまうからです。 研磨剤やアルコール消毒液などを付けて、ゴシゴシと洗うこともNGです。

鍵や鍵穴の周りの汚れが気になる時は、乾いたクロスなどで拭くなどして、優しく落とすようにしてください。

早く安全に解決するなら鍵屋に鍵開けを依頼

自己流での対処は、かえって状態を悪化させてしまうリスクがあります。

安全に鍵のトラブルを解決したいと思ったら、自力で何とかしようと考えずに、最初から鍵のプロに頼むのが正解です。 鍵業者を呼ぶことで得られるメリットについては、以下の通りです。

困った時にすぐに駆けつけられる

鍵業者を呼ぶ一番のメリットは、トラブル時にすぐに駆けつけてもらえることです。

鍵業者の中には、「即日対応」、「○○分以内に駆けつけます!」といったように、緊急対応を行っているところがたくさんあります。 できるだけ急ぎで鍵を開けたい時は、そのような即日対応を行っている鍵業者へ相談してみると良いでしょう。

プロが対応するため作業が早い

鍵業者の技術者たちは、様々な鍵のトラブルを解決してきたプロフェッショナルです。 高度な技術を持ったプロが手早く開錠作業を行うため、すぐに鍵を開けることも可能となります。

新しい鍵への交換にも対応できる

玄関の鍵をどこかへ落としてしまった場合は、誰かに拾われるリスクについても考えておかなくてはなりません。 鍵業者を呼べば、すぐに鍵を開けてもらい、部屋に入ることができます。

ただ、落とした鍵を拾った人が侵入してくるリスクもあるため、不安が残ることでしょう。 防犯面が心配な時は、鍵業者に依頼すれば、その場ですぐに新しい鍵へ交換しもらうことも可能です。

取り付ける鍵の種類によって、作業時間や料金などが異なりますので、交換を希望される方は見積りをもらっておくと良いでしょう。

防犯に関する相談ができる

鍵業者の中には、日本防犯設備協会の「防犯設備士」の資格保有者が在籍している場合があります。

そのような有資格者がいる業者を利用すれば、防犯性の高い鍵に関する相談にも応じてもらえます。

現在使用中の鍵に不安がある方は、鍵業者へ相談してみると良いでしょう。

取り付ける鍵の種類によって、作業時間や料金などが異なりますので、交換を希望される方は見積りをもらっておくと良いでしょう。

鍵が開かない時の解決費用

最後に、鍵業者へ依頼する際の相場費用についてご紹介します。鍵が開かない時の解決費用は、各業者によって差があるのです。

また、鍵の種類によっても費用が異なってきますので、利用前に電話などで問い合わせることや作業前に見積りをもらっておくことをおすすめします。

玄関の鍵開け費用の相場

鍵の種類別の鍵開け費用の相場については、以下の通りです。

ギザギザの鍵

鍵の片側や両側にギザギザした切り込みが入っているタイプの鍵です。 ディスクタンブラー錠、ピンシリンダー錠、ロータリーディスクタンブラー錠など、いろいろな種類があります。 古くから用いられてきた鍵ですが、比較的開錠しやすい構造となっているため、防犯性はそれほど高くありません。 相場費用は3,000~10,000円くらいとリーズナブルです。

ディンプルキー

ディンプル(dimple)は、えくぼ、くぼみを意味する言葉です。 その名前の通り、鍵の両面に、丸いくぼみが付いているタイプの鍵です。 ピッキングに強い構造となっており、複製が難しく合鍵が作りにくいという特徴があります。 ギザギザの鍵よりも、防犯性に優れていることから、2000年代になって急速に普及していきました。 このディンプルキーは、開錠には高度なテクニックが必要です。 鍵開けの相場費用は、5,000~15,000円くらいとなっており、やや高額です。

カードキー(電子錠)

ICチップなどが付いたカードをかざすか、差し込むことで開錠できるタイプの鍵です。 鍵開けの相場費用は、20,000~100,000円くらいと非常に高額です。

室内設備の鍵開け費用の相場

トイレ

トイレの鍵は単純な構造となっているものが多いため、開錠費用は2,500~8,000円ほどです。

ロッカーやデスク

一般的なデスクやロッカーなどの開錠に相場費用は、6,000円~8,000円前後です。

鍵開け以外にも料金がかかる

鍵業者を呼ぶ際には、鍵開け作業以外にも、様々な料金が発生する場合があります。利用前に確認しておきたい費用については、以下の通りです。

出張費

鍵業者に現場まで来てもらう際にかかる費用です。ガソリン代、電車代などの交通費を負担する場合もあります。

交換用の鍵の代金

新しい鍵へ交換する場合は、その費用も負担しなくてはなりません。

部品代

シリンダー、レバーハンドル、トロヨケ、ラッチボルト・デッドボルト、ストライクなどの部品代が必要になる場合があります。

早朝や深夜の特別料金

早朝や深夜の時間帯に鍵業者を呼ぶ場合には、出張料金のほかに別途特別料金がかかる場合があります。

キャンセル代

見積り後、もしくは、作業を依頼後にキャンセルした場合にかかる費用です。

相談料

鍵業者に、防犯対策のことや鍵に関する相談をする際に、別途相談料やアドバイス料金がかかる場合があります。

そのほかにも、鍵業者によって独自の料金がかかることもあります。 鍵開けの費用よりも、それ以外の費用のほうが高くなることもあるため、注意が必要です。

鍵業者を呼ぶ際には、トータルでの費用がいくらくらい必要なのかを、事前によく確認するようにしましょう。 できれば、鍵業者が作業に取り掛かる前に、正確な見積書をもらっておくのがベストです。 トラブル防止のためにも、自分が納得できる料金かどうかをしっかり調べておくようにしてください。

お電話は0120-955-127

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