ダイヤル式のキーボックスの開け方4選!暗証番号を忘れたときの対処法

この記事でわかること
- ダイヤル式キーボックスが開かなくなる理由
- キーボックスの種類
- 自力で試すことができるダイヤル式キーボックスの開け方
- 鍵開けの費用相場
- おすすめのキーボックス
住宅や店舗、事務所の鍵を保管するのに便利なキーボックス。ダイヤル式であれば、暗証番号を合わせるだけで簡単に中身を取り出せます。
しかし、番号を忘れてしまうと開けられなくなり、困ってしまいますよね。
この記事では、暗証番号を忘れてしまい、どうしても開けられないキーボックスの開け方について紹介します。
ダイヤル式キーボックスは種類によって異なる構造を持ち、その開け方もさまざまです。どうしても自力で開けられない場合は鍵屋に相談することをおすすめします。
鍵屋にはキーボックスを壊すことなく解錠する技術があり、最短即日など、迅速に対処してくれます。
目次
キーボックスとは
キーボックスは、建物の鍵や貴重品などを保管するための箱で、暗証番号で施解錠します。
ダイヤル式の多くはドアノブやレバーハンドルに吊り下げるためのシャックル(U字のツルのような部分)があり、民泊などの鍵の受け渡しやマンションの共用部分の鍵の保管など、無人で鍵を共有する際にも活躍します。
メーカーによっては『キー保管ケース』や『キーストック』と呼ばれます。
キーボックスが開かない理由
番号が合っているのに開かないという場合、考えられる理由には以下のようなものがあります。
間違った番号を記憶している
合っていると思っている番号が間違っていたり、変更した暗証番号を申し送りしていない、という理由が考えられます。
正しいと思っていた番号を、ほかの暗証番号などと勘違いしている可能性はありませんか?
記憶に頼っているとそうした間違いも起こってしまうので、番号を書いたメモなどがあれば今一度よく確認してみましょう。
複数で番号を共有している場合は、改めて暗証番号を確認してみましょう。
また、何らかの誤操作でキーボックスの暗証番号が変更されてしまったものの、操作した人は変更したと認識しておらず、誰も変更後の番号を知らない、というトラブルもダイヤル式のキーボックスでよくおこります。
誤操作で暗証番号が変更されてしまった場合は正しい番号がわからなくなってしまいますが、以前の暗証番号から遠くはないところで設定されていた、ということも少なくありません。このようなケースでは以前の暗証番号から近い数字を順に試していくと新しい番号が判明するかもしれませんので、ぜひ試してみて下さい。
ボックスの中で鍵が引っかかっている
キーボックスの収納ケース内はスペースが限られており、モノを入れすぎると内部で引っかかってしまい、番号を合わせても開かなくなる場合があります。
特にシャックルを挿し込んで施錠する際、シャックルの下部がケース内のスペースへと動くため、より一層収納ケースが狭くなり、中に鍵を入れすぎていると施錠そのものができなくなることも。
また、中のものが引っかかってしまうと、番号が合っていてもボックスの蓋が開かなくなってしまいます。
その場合は、キーボックスを振ったり、ハンマーなどで軽く叩くと、引っかかりが取れて開くことがあります。
故障している
シャックルが歪んでいたり、部品が壊れているなど、キーボックスが故障していると、番号を合わせても開けられない場合があります。
また、キーボックスを屋外で使用していると風雨にさらされてゴミやホコリが入り込み、ダイヤルが回りづらくなってしてしまうことも。
そのまま使用していると、故障の原因となって突然開けられなくなってしまうため、どうしても開かない場合は鍵屋に相談して、修理や解錠を依頼しましょう。
キーボックスの種類
ひと口にキーボックスといっても、その構造やタイプによって有効な開け方が異なります。そのため、まずは開けようとしているキーボックスのタイプを確認しましょう。
キーボックスには大きく分けて以下のような種類があります。
①シャックルとダイヤルが連動しているタイプ
南京錠に近いタイプで、シャックルとダイヤルが連動しているタイプのキーボックスです。収納ケースが開いたときシャックルは必ず外れており、施錠時はシャックルを挿し込むことで、収納ケースがロックされます。
中には緊急開錠用キーがついているタイプもあり、そのようなタイプは番号を忘れてもシリンダー(鍵穴)に子鍵を挿し込むことで解錠できるようになっています。
②シャックルとダイヤルが連動していないタイプ
ダイヤルの番号が合うと収納ケースのみが開くタイプです。収納ケースの中にシャックルの解錠用としてレバーのようなものがあり、「開く(OPEN)」の方へ寄せるとシャックルが解錠される仕組みです。
緊急開錠用キーがついているタイプもあります。
③シャックルと収納ケース用でダイヤルが別々のタイプ
シャックルと収納ケースそれぞれにダイヤルがついているタイプです。
ダイヤルが2つあり、2種類の暗証番号があるためより防犯性が高めです。ただし、番号を2つ覚えておかなくてはならないため、番号忘れには注意が必要です。
④1つのダイヤルでもシャックルと収納ケース用の番号が別々のタイプ
ダイヤルは1つですが、シャックルと収納ケース用の暗証番号が別に設定されるタイプです。
建築金物総合メーカーであるダイケンの「DK-65型」がこのタイプにあたります。「DK-65型」では、シャックル用の番号に「+3した数字」が収納ケースを解錠する番号として設定されています。
例えばシャックルの暗証番号が「1234」だった場合、収納ケースの番号は自動的に「4567」となるわけです。1つのダイヤルですが、2つの暗証番号をもつことでより防犯性の高い構造をしています。
ダイヤル式のキーボックスの開け方4選
暗証番号を忘れてしまって開けられないという場合は、以下の方法を試してみましょう。
シャックルを引っ張りながらダイヤルを回す
ダイヤルを回す際に指先に伝わる感覚を頼りに解錠する方法です。ただし、この方法はダイヤルとシャックルが連動している構造のキーボックスにしか使えません。
まず、シャックル部分を引っ張りながら、ダイヤルを一つ一つ回していきます。当たりの数字に合うと、シャックルが一瞬緩む感覚があるので、その感覚を頼りにそれぞれの数字を順番に試していきましょう。すべてそろえば解錠できます。
ただし、こうした開け方の対策をされているタイプもあり、その場合はこの方法は通じません。いくら回してもシャックルになんの手応えもない場合は、諦めて別の方法で解錠しましょう。
暗証番号をすべて試す
単純な方法ですが、すべての番号を試すという方法です。『総当たり』とも言います。
キーボックスのダイヤルは基本的に3〜4桁です。その組み合わせは3桁の場合であれば全部で1,000通り、4桁であれば10,000通りになります。1セットの番号に合わせるのに1秒かかるとすると、3桁だと17分程度、4桁だとトライするダイヤル錠にもよりますが、だいたい4時間弱〜7時間程度で全てのパターンを試すことができます。
もし時間に余裕がある場合は試してみてはいかがでしょうか。
なお、大抵の人はロックするときに番号を毎回グチャグチャに動かすことはせず、1つか2つ番号をずらすのみ、ということが多いため、今の番号の周辺から試していくと早く開けられるかもしれません。
破壊して開ける
最後の手段は、壊して開ける方法です。キーボックスを破壊すると次からはもう使えないので、新しいキーボックスに交換することが前提になります。
ただし、キーボックスはシャックル部分が焼入れ鉄(ハーデンドと記載しているメーカーもあります)、本体部分が亜鉛ダイカストという非常に頑丈な素材でできているため、破壊は容易ではありません。
適切な工具も必要ですし、怪我の恐れもあります。どうしても開けなくてはいけない場合は、無理せずに鍵屋に解錠を依頼することをおすすめします。
キーボックスの破壊方法は、どのタイプのキーボックスかで異なります。最も壊しやすいのは南京錠に似た、シャックルとダイヤルが連動しているタイプです。こちらは南京錠を破壊するときのようにシャックルをこじ開けたりすることで、中身を取り出せることもあるようです。
ただ、南京錠タイプはシャックルとボックス本体が繋がっていますので、うまくこじ開けないと箱が開けられなくなる可能性もあります。
一方でシャックルと本体の錠が連動していないタイプは、シャックルを切断したり、本体から取り外したりするだけではボックスの蓋を開けることはできません。
ボックス本体の蓋にダイヤル錠がついているタイプは、ボルトクリッパーなどでシャックルを切断してドアノブから取り外したのち、ディスクグラインダーや金鋸などで亜鉛ダイカストの箱を切断する、といった方法でないと、開けることができないのです。

ボルトクリッパー(2,000〜5,000円)
ディスクグラインダー(5,000円〜)
金鋸やディスクグラインダーを使用する場合は、本体を固定するために万力のようなものもあったほうがよいでしょう。
※ディスクグラインダーのような回転工具を使用する際は、布製の軍手をしないよう注意して下さい。巻き込まれて大怪我をする危険があります。
いずれにせよ、工具代がそこそこかかるうえ、危険も伴います。さらに、中に入っている鍵を切断してしまわないよう、注意しながら作業しなくてはなりません。DIYに慣れていない人には、なかなかハードルが高いと言えるかもしれません。
鍵屋に依頼する
これまで紹介した方法でも開かない場合や、時間をかけずに急いで開ける必要がある場合は、カギの専門業者である鍵屋に解錠を依頼しましょう。
鍵屋に依頼することで、高い専門知識と技術を活かして安全かつ迅速に、鍵を破壊することなく解錠してもらえます。
鍵屋は電話一本で即日駆けつけてくれるため、迅速に問題を解決してもらえるのが大きなメリットです。
キーボックスの解錠を鍵屋に依頼した場合の費用相場
キーボックスの鍵開けを鍵屋に依頼した場合の費用相場は以下のとおりです。
料金 | 8,800円〜 |
鍵屋に依頼することで作業費用は発生してしまいますが、その代わり確実に解錠してもらえます。暗証番号式であれば、番号さえわかればそのまま引き続きキーボックスを利用できますし、ダイヤル式キーボックスは可変式のダイヤル錠であることが多いため、暗証番号を変更することもできます。
一方、自力で開けようとして鍵を壊してしまった場合は新たなキーボックスを購入しなくてはなりませんし、工具を持っていない場合は工具を購入する必要もあるため、最初から鍵屋に依頼したほうがお得になるかもしれません。
業者によっては出張費や、深夜・早朝割増が発生するため、見積もり時に確認しておきましょう。
おすすめのキーボックス紹介
どうしても解錠できず壊して解錠した場合は、新たなキーボックスに交換しなくてはなりません。
ここでは、おすすめのキーボックスを3つ紹介します。
DK-65型(ダイケン)

1つのダイヤルでフタとシャックルの暗証番号を別々に持つことができるので防犯性が高く、見た目も可愛らしいキーボックスです。
収納スペースは幅60mm × 奥行き15mm × 高さ22mm とかなりコンパクトなので、収容する鍵のサイズが収まるかどうかは事前に確認しましょう。
スペアキーボックス・ワイヤー吊り下げタイプ(カール事務器)

シャックルの部分が長さ40cm のビニールコーティングされたワイヤーになっており、太いパイプやフェンスなど柔軟な場所に取り付けができる小型タイプのキーボックスです。
ダイヤル部分の防塵カバーが汚れや雨水でダイヤルが回らなくなるのを防ぎます。
緊急開錠キー付 2WAYキーストック(ノムラテック)

暗証番号と子鍵という2つの方法で解錠ができるキーボックス。
万が一番号を忘れてしまっても緊急開錠キーを挿し込むことで開けられるので安心です。また、収納ケースの空間も広めで、カードキーも収納可能です。
キーボックスの暗証番号を忘れない対策
キーボックスはその本来の目的から、簡単には開けられないようにとても頑丈な構造になっています。
万が一暗証番号を忘れてしまうと鍵が必要なときに開けられず、自分だけでなく鍵を必要とする人にも迷惑をかけてしまうため、暗証番号を忘れない工夫が大切です。
ここでは、キーボックスの暗証番号忘れ対策に有効な手段を3つ紹介します。
暗証番号をメモしておく
キーボックスの暗証番号は3桁か4桁である場合が多く、それくらいなら記憶できると思ってしまいがちです。
しかし、その場では覚えていても日常生活の中で時間が経ってしまうと、3桁や4桁でもすぐに忘れてしまうものです。
記憶に頼らず、暗証番号はメモなどに残して保管しておくようにしましょう。メモは第三者に見られない場所に安全に保管してください。
また、スマホで撮影して保存するのも有効です。
番号を共有する
自分だけで管理せず、家族や同僚など信頼できる人と暗証番号を共有するのも有効です。
万が一自分が忘れてしまっても、共有した人に確認することでキーボックスを解錠できます。
ただし、誰かが覚えてくれていると思うと油断してしまい、お互いに番号を忘れてしまう可能性もあるため、自分自身でもしっかり管理することが大切です。
覚えやすい番号に変更する
キーボックスの暗証番号を、なにかの記念日や好きな歴史の年号など、より覚えやすい番号に変更することで、番号忘れを防げます。ただし、番号を変更するためにはまずキーボックスを解錠しなくてはならないのでご注意ください。
キーボックスを壊さずに開けるならプロの鍵屋へ相談ください
重要な鍵を保管するキーボックスが開けられないと、鍵を必要としている人全員に影響を与えてしまいます。自力で開けられなかったらプロの鍵屋に依頼しましょう。
カギのキーホースはあらゆる鍵のトラブルを解決する鍵の専門業者。
365日年中無休、深夜も対応しているので、急いで解錠が必要な場合も安心です。
キーボックスを開けられなくて困ったら、ぜひキーホースにご連絡ください。