ピッキングされやすい鍵は今すぐ交換!ギザギザした鍵の防犯性は低い?
侵入窃盗の手口のひとつに、ピッキングがあります。
今回は、ピッキングの手口を説明し、ピッキングに弱い鍵の紹介や、ピッキング対策も含めた防犯対策について解説していきます。
もしご自宅の鍵を確認してピッキングしやすいタイプだとわかったら、すぐでも対策が可能なものへ交換しましょう。
目次
ピッキングとはどんな手口?
鍵(シリンダー)は、シリンダー内部にあるタンブラーは鍵とかみ合うことでロックが外れる仕組みになっています。これにより、鍵が回り扉を開けることができるようになっています。このタンブラーには、ピンやディスクなど、さまざまな種類があるだけでなく、その数や配置で防犯性を高めることができます。
ピッキングとは、特殊な工具を使い、タンブラー部分を操作して鍵穴を不正開錠する手口のことを指します。
鍵穴を壊したりしないため、ほとんどの場合は鍵穴が不正に開けられた形跡が残らないのが特徴です。
ピッキングに使用する特殊工具は、法律で鍵屋以外の所持が禁止されているため、簡単に手に入れることはできません。
ピッキングに弱いギザギザした鍵とは
鍵はなんでもピッキングに弱いわけではなく、ギザギザタイプの鍵にもピッキングに強い種類もあります。
最近の建物はピッキングに強い鍵が主流になってきていますので、これから紹介する弱いタイプを利用している方は今すぐでも交換したほうが良いでしょう。
ピッキングに弱いと言われている鍵を紹介していきますので、持っている鍵と照らし合わせて見てみましょう。
ピンシリンダー
ピンシリンダーは、キーの片方のみギザギザしているのが特徴です。
比較的簡単な構造をしているため、スペアキーも容易に作製することができます。
古いタイプのものは危険ですが、最近はしっかりとピッキング対策が行われているピンシリンダーが販売されています。
同じピンシリンダーでも、アンチピッキングという部品が利用されているなどなかなか鍵が開けられない状態となっているのです。
最近の住宅で、ドアに付いている鍵も最新のピンシリンダーであれば問題ありません。
ディスクシリンダー
ディスクシリンダーは鍵穴がくの字になっているのが最大の特徴です。
キーそのものは、両方にギザギザがあります。
ディスクシリンダーは理論上鍵違い数が限界に達したのと、1990年代後半にピッキング被害が多発したこともあり、すでに廃盤となっています。
2000年より前に住宅を建て、鍵をそのまま利用している場合、ディスクシリンダーの可能性がありますのでチェックして交換しましょう。
ピッキングにかかる時間はどれぐらい?
ピッキングにかかる時間は、シリンダーの種類によります。
たとえば、1990年代後半にピッキング被害が多発したディスクシリンダーの場合、慣れた人なら5分もかからないとされています。
空き巣などの侵入窃盗犯は、侵入に5分以上かかると判断した場合、約7割が犯行を諦めるというデータがあります。(警視庁 住まいる防犯110番より)
上記のディスクシリンダーはすでに廃版となり、現在はピッキングに強いMIWAのU9やディンプルキーが主流となってきています。
しかし、古い住宅などではディスクシリンダーも見かけますので、交換をおすすめしております。
ディスクシリンダーは5分以内にピッキング可能
現在は廃盤ですが、ディスクシリンダーと呼ばれるギザギザタイプの鍵はピッキングに非常に弱いです。
1990年代後半にピッキング被害が多発しており、慣れた人なら5分以内に解錠できてしまいます。
ロータリーディスクシリンダー・ディンプルシリンダーは時間がかかる
ロータリーディスクシリンダーは、正しい鍵をさすことで、中にあるタンブラーの欠けている部分と、ロッキンバーと呼ばれる棒状の部分の位置が揃い、シリンダーを回転させることができます。このように構造が複雑化したことにより、ピッキングに強い防犯性を手に入れました。
ディンプルシリンダーは、子鍵の表面に大きさの異なるくぼみが多数あるのが特徴です。ピンの方向や数が多いため、ピッキングが難しい構造になっています。最近の住宅ではロータリーディスクシリンダーと並んで主流になりつつあります。
ピッキングに強いのはもちろん、合鍵の複製も難しいため総合的に防犯性が高い鍵といえます。
ロータリーディスクシリンダー・ディンプルシリンダーともに、性能表を見ると耐ピッキング性能は10分以上であることがほとんどです。侵入に5分以上かかると判断した場合、侵入窃盗犯の約7割が犯行を諦めることからも、10分は十分な時間と言えます。
ピッキングに強くする対策方法とは
ピッキングに負けない鍵を製作したいときには、どのくらいの性能があるのか見ておきましょう。
最近新築で家を建てたばかりという場合は、ハウスメーカーでもわかっていますのでより防犯性の高い鍵を進めてくれます。
20年や30年前の鍵をそのまま使用している場合は、防犯性の低い鍵の可能性が高いため交換をおすすめしております。
性能表を見て考えよう
最近の鍵は一昔に比べて性能は上がっているとはいえ、同じような鍵でも細かく差が出てきます。
特にピッキングに対して強い鍵を見つけたいときには、耐ピッキング性能がどうなっているのか調べてみましょう。
鍵を作っている企業は、自社の製品について性能表を載せています。
ここには耐ピッキング性能のほかに理論鍵違い数というものも載っていて、こちらなども参考にしながら選んだほうがより防犯性の高い鍵を手に入れられます。
迷ってしまったときには、鍵屋に今はどれがおすすめかなどを聞けばアドバイスしてくれるのでぜひ訪ねてみましょう。
ピッキング対策だけでは安心できない
近年はピッキングに強い鍵が主流になってきたこともあり、侵入窃盗犯はピッキング以外の手口も持ち合わせています。
ピッキング対策はもちろんですが、そのほかの防犯対策も怠らないようにしましょう。
サムターン回し
犯人の手口の中に、サムターン回しという手口があります。扉に穴をあけたり、ドアスコープを破壊して特殊な工具を室内側に仕込んで、内鍵(サムターン)を回して鍵を開ける方法です。
ピッキング対策のみでは、サムターン回しの対策はできません。しかし、スイッチサムターンや空転サムターンなど、耐サムターン回しとして有効なサムターンも増えてきております。
ほかにも、サムターンにカバーを装着したり、室内側も鍵が必要な両面シリンダーというものがありますので、こちらで対策をしても良いでしょう。
バールこじ開け
バールこじ開けは、ドアとドア枠の隙間にバールという工具を差し込み、無理やり隙間を広げます。そうすると、かんぬき部分がむき出しになるため、外から不正開錠することが可能になります。
ドアと壁に隙間があればバールを簡単に差し込むことができるため、ピッキングに強いシリンダーを設置していても無意味です。
ドアの隙間を埋めるためには、ドアガードプレートが有効です。
合鍵の作製をする
鍵に記されているキーナンバーだけで合鍵の作製が可能な鍵もあります。ちょっとした隙にもし鍵のナンバーを見られていたら、危険でもあるのです。
キーナンバーはカバーなどで簡単に隠せますので、今からでも見えないように対策しておきましょう。
合鍵をポストの中や、植木鉢といった玄関付近に保管している家庭もあるのではないでしょうか。外から見てわかりやすい場所に鍵を保管するのはおすすめできません。盗まれて合鍵を複製してから、元の場所に戻すことも可能になるからです。
どうしても外に保管する必要がある場合は、暗証番号付きのキーボックスなどもあるため、チェックしてみてください。
より安心できるのは、合鍵を作る場合登録者のみがわかる情報を伝え、確認が取れてからでないと複製できない「登録制シリンダー」です。こちらであれば、たとえ鍵を盗まれたとしても、第三者に複製されることはありません。
防犯対策も鍵屋キーホースにおまかせください
大切な財産を守るためには、防犯対策は必須です。
ピッキング・サムターン回し・バールこじ開け・合鍵の作製など、侵入窃盗の手口はさまざまですが、鍵屋では上記のすべての手口に対応することができます。
最近は、使いやすく防犯性の高い鍵が多数ありますので、ご自宅の鍵の防犯性が気になる方はお気軽にご相談ください。
もちろん、鍵屋キーホースもディンプルキーや電子錠など、ピッキングに強くその他の手口にも強い鍵の取り扱いがございます。鍵交換で防犯対策ができる可能性もありますので、早めのご依頼をお待ちしております。