破錠とはどんな作業?破錠を依頼するときの注意点や費用相場を解説!
この記事でわかること
- 破錠の意味と解錠との違い
- 破錠が必要になる具体的なケース
- 代表的な破錠方法と特徴
- 破錠依頼時の注意点
- 破錠の費用相場
鍵を開けてもらおうと鍵業者に依頼した際、「破錠になります」と説明され、意味が分からず不安になった方は少なくありません。破錠とは、鍵やシリンダーを物理的に壊して開ける作業のことで、状況によっては避けられない場合もあります。しかし、破錠が本当に必要なのか、費用はいくらかかるのか、ドアはどれくらい壊れるのかなど、不明点が多く判断が難しいのが実情です。
本記事では、破錠の正しい意味や解錠・開錠との違い、破錠が必要となる具体的なケース、代表的な破錠方法、依頼時の注意点、そして費用相場について、はじめて鍵トラブルに直面した方にも分かりやすく解説します。読者が納得して作業を依頼できるよう、事前に知っておくべき知識を網羅的にまとめています。
破錠とは?意味と解錠・開錠との違いをわかりやすく解説

破錠とは、鍵や錠前そのものを物理的に壊して扉を開ける方法を指し、通常の開錠ができない場合に選択される最終手段です。似たような言葉に「解錠」「開錠」がありますが、これらは壊さずに開ける作業を指し、破錠とは大きく意味が異なります。ここでは、それぞれの用語を整理しながら、破錠がどのような状況で必要になるのかを理解しやすく解説していきます。
破錠の意味
破錠とは、鍵穴やシリンダー、錠前といった鍵の構造そのものを工具で破壊し、強制的に扉を開ける方法を指します。ドリルでシリンダー内部を壊したり、ホールソーで鍵穴周辺をくり抜いたりするなど、物理的に破壊することが前提のため、破錠後は鍵やシリンダーの交換が必ず必要になります。
破錠は「通常の解錠が不可能」「鍵が完全に故障している」「防犯性が高く非破壊では開けられない」など、限られた場面で選択されます。つまり破錠は、鍵業者が最初から提案するものではなく、非破壊で開けられる方法がすべて難しいと判断された場合に行われる“最後の選択肢”です。破錠と聞くと不安になる方も多いですが、適切に行われればドア本体の損傷は最小限に抑えられます。
解錠の意味
解錠とは、鍵を壊さずに開ける方法の総称で、鍵業者が最初に試みる手段です。具体的にはピッキングやサムターン回し、専用工具を使った非破壊開錠がこれに当たります。鍵の内部構造を理解したうえで工具を操作し、シリンダーにダメージを与えずに施錠を解除するのが解錠の特徴です。鍵が正常に動く場合や、構造が比較的シンプルな鍵であれば、解錠のみで開けられるケースがほとんどです。
しかし、近年普及している防犯性の高いディンプルキーや特殊構造のシリンダーは、ピッキング耐性が非常に高く、プロでも解錠できない場合があります。さらに、鍵穴の故障や内部の破損があると、解錠が物理的に不可能になるため、この場合は破錠へ切り替える判断が必要です。
開錠の意味
開錠とは、鍵を開ける行為全般を指す用語で、壊す・壊さないといった手段を問わず「施錠状態を解除して扉を開けること」を広い意味で表します。鍵屋業界では、日常的な「鍵を挿して回してドアを開ける」という行為だけでなく、工具を用いて鍵を開ける場合、さらにはやむを得ず破壊して開ける場合も含め、施錠状態を解除する行為を総称して“開錠”と呼ぶことがあります。
一方、壊さずに開ける作業を特に「解錠」と呼び、破壊して開ける作業は「破錠」と区別されます。つまり「開錠」は最も包括的な言葉であり、鍵の状態を開放する行為全般を示す上位概念です。これらの用語の違いを理解しておくことで、業者の説明がより正確に把握でき、不要な破錠や誤解によるトラブルの防止にも役立ちます。
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破錠は、あらゆる非破壊の開錠手段を試みても扉を開けられない場合に選択される最終手段です。鍵の故障や特殊な構造、防犯性の高さなどにより専門工具でも開かない状況では、シリンダーや錠前を物理的に破壊して扉を開ける必要が生じます。また、緊急性が高い場面では、時間を優先する判断から破錠が行われることもあります。ここでは破錠が避けられない代表的なケースをまとめて解説します。
通常の解錠では開けられない鍵の場合
鍵業者は、依頼を受けるとまずピッキングや専用工具による非破壊の解錠を試します。しかし、防犯性の高い鍵や特殊構造のシリンダーの場合、ピッキングができない、あるいは内部構造にアクセスできないため、非破壊では開けられないケースが存在します。
特にディンプルキーや高精度のピンシリンダーはピッキング耐性が非常に高く、鍵メーカー自身が“非破壊ではほぼ開けられない”ことを公表している種類もあります。また、ピッキングに成功する見込みが極めて低い鍵に対して無理に非破壊を続けると、内部部品を傷つけ逆に破損を広げることにもつながります。このように、構造的に開けることが難しい鍵は、破錠へ切り替える正当な理由となります。
鍵やシリンダーが故障・破損している場合
鍵穴の中でピンが折れている、シリンダーが空回りする、内部の部品が変形して噛み合わないなど、鍵そのものが物理的に故障している場合は非破壊開錠が不可能になります。鍵が古く摩耗しているケースや、無理な力で回されたことで内部が破損したケースも代表的です。また、砂埃や経年劣化によってシリンダー内部が固着し、鍵が全く動かない状態に陥ることもあります。
このような内部故障は外から工具で操作しても改善できないため、鍵業者は破錠判断を行います。内部が壊れている鍵は、たとえピッキングに成功しても正常には機能しないため、破錠して交換するほうが安全で確実です。故障が原因の破錠は、判断も比較的早く、作業時間も短い傾向があります。
特殊構造の鍵で解錠が極めて困難な場合
近年普及している防犯性の高いディンプルキー、特殊構造のロータリーディスクシリンダー、サムターン防止機能などを備えた高性能なシリンダーは、設計段階から“ピッキングされないこと”を前提に作られています。これらは内部構造が複雑で、専用工具を使ってもアクセスしにくく、解錠に成功する確率は非常に低いとされています。
また、玄関ドアと一体化している特殊ロックや、マンションのオートロック連動型などは、外部からの非破壊操作がほぼ不可能です。さらに、最新の防犯サムターンは内側のつまみを外部工具から操作できない仕組みになっており、サムターン回しも通用しません。このような“構造的に非破壊で開けることが不可能な鍵”は、破錠を選択せざるを得ない代表例です。
急いで開ける必要がある緊急時の場合
子どもの閉じ込め、高齢者の体調急変、火気がついたままの室内ロックなど、緊急性が高い状況では何よりも迅速な開錠が優先されます。通常であれば非破壊で開けられる可能性がある鍵でも、ピッキングや特殊工具では時間がかかる場合があり、業者が安全と時間を考慮して破錠を選択することがあります。
特に高防犯シリンダーの場合、ピッキングに数十分〜数時間を要することもあり、緊急時には現実的ではありません。また、内部の故障が疑われる場合は、非破壊を試みて時間を消費するより、破錠したほうが確実かつ安全に開けられます。緊急破錠はドアを傷つけるリスクも伴いますが、人命や安全には代えられないため、最短で室内にアクセスするための合理的な判断といえます。
代表的な破錠の方法

破錠にはいくつかの方法があり、鍵の種類や状況に応じて最適な手段が選択されます。一般的には電動ドリルやホールソーなどの工具を使ってシリンダーを破壊する方法が中心ですが、特殊な鍵の場合には別のアプローチが必要になることもあります。破錠の方法ごとに損傷の範囲や作業時間、必要な技術が異なるため、どのような方法があり、どんな場面で使われるのかを知っておくことで不安の軽減につながります。
電動ドリルでシリンダー内部を破壊して開ける方法
電動ドリルを使った破錠は、最も一般的で効率的な方法の一つです。シリンダー内部にはピンやスプリングなど複数の部品があり、これらが複雑に噛み合って鍵を施錠状態に保っています。電動ドリルでシリンダーに穴を開けることで内部構造が破壊され、施錠機能が失われて開錠できるようになります。この方法は作業スピードが早く、5~15分程度で完了することが多いため、現場での判断が早い場合に採用されます。
ただし、ドリルで破壊する際には金属粉が飛び散るため、養生や安全対策が必要です。また、シリンダーは完全に使用不能になるため、破錠後は必ず新しい鍵への交換が必要となります。防犯性能が高い鍵の場合、より強力なドリルや専用ビットが求められることもあります。
ホールソーで鍵穴周辺をくり抜いて開ける方法
ホールソーとは、円形に金属を切り抜く工具のことで、鍵穴周辺を丸ごと除去する破錠方法です。シリンダーの素材が硬く、通常のドリル破錠が難しい場合や、鍵穴全体を一気に除去したほうが効率的な場合に使用されます。ホールソーを使うと、鍵穴の周囲が円形に切り抜かれるため、内部構造にアクセスしやすくなり、短時間で開錠が可能です。
一方で、広範囲を破壊するためシリンダーや化粧プレートが大きく損傷し、場合によってはドアの表面にも傷がつくことがあります。また、作業中の振動が大きく、周囲への音の影響も考慮しなければなりません。特に防犯性能の高い鍵ではホールソーを使用するケースが増えており、開錠後の交換作業を含めたトータル対応が必要となります。
シリンダーを取り外して内部から解除する方法
鍵穴そのものを破壊するのではなく、シリンダーをドアから取り外して内部構造に直接アクセスする破錠方法もあります。これは、シリンダーの取り外しが比較的容易なタイプのドアで用いられる方法で、外側のシリンダーを外すことで、内部のラッチやデッドボルトを直接操作できる状態にします。この方法はドリルやホールソーを使った破壊よりもドアの損傷が少なく済む場合がありますが、シリンダーは当然ながら再利用できないため交換が必要です。
マンションの一部の玄関ドアやオフィスのロック機構では、特定の固定ネジを外すだけでシリンダーを分離できる構造になっているものもあり、こうしたケースで採用されます。ただし、内側からのサムターンが特殊構造の場合は、この方法でも解除できないことがあるため、状況判断が重要です。
デッドボルトを切断して開ける方法
デッドボルトとは、施錠時にドア枠に飛び出して扉を固定する金属製のボルトのことで、これを切断することで扉を開ける破錠方法です。鍵穴のシリンダーが強固で破壊が困難な場合や、内部故障でシリンダー自体が動かず解除できない場合に採用されます。金属用のカッターや切断グラインダーを用いてボルトを直接破壊するため、非常に強力な破錠方法と言えます。
ただし、ボルト周辺に火花や金属片が飛ぶため、安全性の確保や周囲の保護が必要です。また、ドア枠の一部が損傷する可能性があり、破錠後にドアの建付け調整や枠の修理が必要になることもあります。緊急性が高い現場では有効ですが、作業音が大きいため、深夜などでは注意が求められます。
溶解剤で鍵穴やシリンダーを溶かして開ける方法
溶解剤を使用した破錠は、金属を化学的に溶かして鍵穴やシリンダーの機能を失わせる特殊な方法です。一般的な住宅の玄関ではあまり使われませんが、金庫や特殊金属を使用したロック機構などに対して用いられることがあります。溶解剤を鍵穴から注入すると金属が軟化し、施錠機能が崩れるため開錠が可能になります。
しかし、化学薬品を扱うためリスクが高く、適切な防護措置や換気が必要です。また、薬品の種類や濃度によっては周囲の部品やドア本体にもダメージを与える可能性があります。作業後の清掃や薬品の処理にも注意が必要で、扱いには高度な専門知識が求められます。一般的な破錠と比べると使用頻度は低いものの、特定の状況で有効な破錠手段です。
破錠を依頼するときの注意点

破錠は鍵やシリンダーを破壊するため、作業後の鍵交換やドア周辺の修繕がほぼ必須となる作業です。そのため、依頼者としては破錠の必要性・リスク・費用・手続きなどを正しく理解しておくことが重要です。特に賃貸住宅では管理会社への事前連絡が欠かせず、誤った判断をするとトラブルや追加費用につながる可能性があります。ここでは、破錠を依頼する前に必ず知っておくべき注意点を詳しく解説します。
破錠で鍵やドア本体が壊れても良いか事前に確認する必要がある
破錠は鍵やシリンダーを物理的に破壊するため、当然ながら元の鍵は再利用できず、新しい鍵への交換が必要になります。さらに、破錠の方法によってはドアの表面が傷ついたり、化粧プレートが凹んだり、金属粉が飛散するなど、鍵以外の部分に影響が出る可能性があります。そのため、業者から「破錠になります」と説明を受けた際には、どの程度の損傷が想定されるのかを具体的に確認することが大切です。
業者によっては破錠の経験や技術に差があり、同じ鍵でも損傷の度合いが変わる場合があります。何も知らずに作業を許可すると、作業後に「思った以上に壊された」と感じるケースもあるため、事前にリスクを理解して納得したうえで破錠を依頼することが重要です。
破錠によって鍵以外の部品まで損傷するリスクがある
破錠の際には、鍵穴やシリンダーだけでなく、ドア本体やドア枠、ラッチ、サムターン周辺など、鍵以外の部分が損傷する可能性があります。特に電動ドリルやホールソーなど強力な工具を使用する方法では、作業中の振動や切削によって周囲の金属部分が歪んだり、表面塗装が剥がれることがあります。また、デッドボルト切断を行う場合はドア枠の一部が欠ける可能性があり、建付け調整が必要になることもあります。
これらの損傷は鍵交換だけでは改善されず、追加の修理費用がかかる場合も少なくありません。業者に破錠を依頼する際は「鍵以外の部品への影響はあるか」「破錠後に追加修理が必要になる可能性があるか」を必ず確認し、作業後のトータルコストを見据えて判断することが大切です。
賃貸物件では勝手に破錠せず管理会社へ必ず相談する必要がある
賃貸物件の玄関ドアやシリンダーは入居者の所有物ではなく、建物の「設備」として扱われます。そのため、入居者が勝手に破壊することは原則認められていません。たとえ自分が住んでいる部屋でも、管理会社や大家への連絡なしに破錠を行うと「無断で設備を破壊した」とみなされ、原状回復費用を全額請求されるリスクがあります。
特にオートロック連動型のマンションでは、玄関鍵が共通システムに組み込まれている場合があり、無断破錠は重大なトラブルにつながる可能性があります。破錠が必要な状況であっても、管理会社に電話一本入れるだけで対応がスムーズになることが多く、費用負担の扱いについても案内してもらえます。賃貸で破錠する際は「必ず事前連絡」が鉄則です。
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鍵が開かないからといって、自分でドリルを使ったり、ペンチで強引にこじ開けようとしたりするのは非常に危険です。鍵穴内部は精密な構造になっており、素人が無理に作業をすると内部パーツを粉砕してしまい、業者が到着した際にかえって破錠作業が困難になるケースがあります。また、ドア本体やドア枠を曲げてしまうと、修理費用が大幅に増えるだけでなく、扉の建付けが悪くなり、防犯上の問題が発生することもあります。
さらに、工具の扱い方を誤ると怪我のリスクも高く、特に金属を削る作業は火花や金属片が目に入る危険性があります。破錠は専門知識と経験が必要な作業であるため、素人が行うべきではありません。トラブルが大きくなる前に、必ずプロの鍵業者へ依頼することが安全で確実な選択です。
破錠を依頼するときの費用相場

破錠の費用相場は、鍵の種類や作業内容、作業時間帯によって大きく変動します。一般的な住宅のシリンダー破錠であれば8,000円〜20,000円前後が目安ですが、防犯性の高いディンプルキーや、壊れにくい構造の特殊シリンダーの場合は20,000円〜30,000円以上になることもあります。
破錠後には鍵交換が必ず必要になるため、シリンダー本体の交換費用(15,000〜35,000円前後)が加算され、最終的な総額が高くなるのが一般的です。作業前に見積もりが提示されるか、追加料金がないかを必ず確認し、料金体系が明確な業者を選ぶことがトラブル回避につながります。
▼関連ページまとめ

破錠は、鍵が開かないトラブルにおいて最終的に選択される手段であり、「壊してでも開ける」必要がある場合にのみ行われます。非破壊で開けられる鍵なのか、故障や特殊構造によって通常の解錠が不可能なのか、緊急性が高い状況なのかによって破錠の判断は大きく変わります。
破錠を行えば鍵やシリンダーは確実に交換が必要となり、状況によってはドア周辺の追加修理が発生することもあります。そのため、依頼者としては破錠のリスク・費用・手続き(特に賃貸の場合の管理会社連絡)を正しく理解したうえで作業を許可することが大切です。
また、業者によって技術力や説明の丁寧さに差があるため、見積もりの明瞭さや作業前の説明をしっかり行う業者を選ぶことで、余計なトラブルや不必要な破錠を防ぐことができます。破錠について正しい知識を持つことが、鍵トラブルを安全・確実に解決する第一歩です。
もし、鍵開けを業者に依頼しようと検討されている方はぜひともキーホースまでご相談ください。キーホースでしたら、年中無休で最短15分で現場に駆け付けます。鍵開けのことで何かお困りのことがあればお気軽にお問い合わせください。





