古い玄関ドアの鍵交換はできる?費用相場や自分で交換する方法を解説!
この記事でわかること
- 古い玄関ドアに使われている鍵の種類
- 古い鍵を使い続けるリスク
- 鍵交換にかかる費用相場
- 自分で鍵交換する方法
- 賃貸物件での鍵交換の流れ
古い玄関ドアの鍵交換は、「そもそも交換できるのか」「どの鍵を選べばいいのか」「費用はどれくらいかかるのか」が分かりにくく、不安になりやすいテーマです。築年数が経っているほど、鍵の規格が古かったり、同じ型番が廃番になっていたりして、ネット情報だけでは判断しづらいこともあります。
この記事では、古い玄関ドアでよく見られる鍵の種類を整理し、鍵を交換せず使い続けるリスク、費用相場、自分で交換する手順、そして賃貸物件で鍵交換を進める流れまでを、順番にまとめます。玄関の鍵交換を検討されている方はぜひとも参考にしてみてください。
目次
まず確認したい古い玄関ドアの鍵の種類

古い玄関ドアの鍵交換を検討する際は、最初に「どの種類の鍵が使われているか」を把握することが欠かせません。鍵の種類によって、防犯性能の考え方や交換できる部品の選択肢、費用感が大きく変わります。ここでは、古い玄関ドアで多く見られる代表的な鍵の種類を詳しく解説します。
ディスクシリンダー錠
ディスクシリンダー錠は、昭和から平成初期にかけて日本の住宅で広く普及した鍵です。鍵の両側に刻みがあり、内部には円盤状のディスクが複数並ぶ構造になっています。当時は一般的な防犯設備として使われていましたが、構造が比較的単純なため、現在の基準では防犯性が低いとされています。実際に、ピッキング被害が社会問題化した時期には、このディスクシリンダー錠が狙われるケースが多く見られました。
また、多くのメーカーで製造が終了しているため、同じ型番のシリンダーをそのまま交換することは難しい場合があります。そのため、鍵交換を検討する際は、代替シリンダーへの交換や、別タイプの鍵への変更が前提になることが多い点も特徴です。
ロータリーディスクシリンダー錠
ロータリーディスクシリンダー錠は、ディスクシリンダー錠の弱点を補う形で登場した改良型の鍵です。内部のディスクが回転する仕組みになっており、従来型よりはピッキング対策が施されています。ただし、鍵の形状は刻みキーに近く、最新の防犯技術と比べると十分とは言えません。
古い玄関ドアに使われていることが多く、ディスクシリンダー錠から交換されずに残っているケースもあります。交換用部品が見つかる場合もありますが、防犯性を重視するなら、より新しい構造の鍵への交換を検討する人が多いのが実情です。
ピンシリンダー錠
ピンシリンダー錠は、現在でも多くの住宅や建物で使われている基本的な鍵の構造です。内部に複数のピンが並び、正しい鍵を差し込んだときだけピンが揃って回転する仕組みになっています。古い玄関ドアでも対応しているケースが多く、交換用シリンダーの流通も比較的安定しています。
ただし、築年数が古い住宅に取り付けられているピンシリンダー錠は、ピンの数が少なく、防犯性能が高くないものもあります。一見すると問題なく使えていても、防犯面では不安が残ることがあるため、年式や仕様を踏まえて交換を検討することが重要です。
ディンプルシリンダー錠
ディンプルシリンダー錠は、鍵の表面に複数のくぼみがあるのが特徴で、現在主流となっている防犯性の高い鍵です。内部構造が非常に複雑で、ピッキングや不正解錠に強い設計になっています。比較的新しい鍵のイメージがありますが、古い玄関ドアでも条件が合えば取り付けられるケースがあります。
ドア本体を交換せずに防犯性能を大きく向上できる点がメリットですが、ドアの厚みや錠前の規格によっては対応できない場合もあります。そのため、取り付け可能かどうかを事前に確認することが重要になります。
▼関連ページ引き戸に使われる召し合わせ錠・戸先錠
引き戸タイプの玄関ドアでは、開き戸とは異なる構造の鍵が使われています。代表的なのが、2枚の扉が合わさる部分に取り付ける召し合わせ錠や、片側の戸に取り付ける戸先錠です。古い住宅では特に多く、サイズや取り付け方法が独特なため、一般的な玄関ドア用の鍵とは互換性がありません。
交換自体は可能ですが、対応する部品が限られており、適合しない鍵を選ぶと取り付けできないこともあります。引き戸の場合は、鍵の種類を正確に把握したうえで交換を進めることが重要です。
古い鍵を交換せず使い続けるリスク

古い玄関ドアの鍵は、問題なく使えているように見えても、防犯性や安全性の面で大きな不安を抱えています。特に築年数が経っている住宅では、鍵そのものの性能が現在の防犯基準に合っていないことが多く、「今まで何も起きていないから大丈夫」という判断が通用しないケースもあります。ここでは、古い鍵を交換せずに使い続けることで起こりやすい代表的なリスクを、具体的に解説します。
ピッキングや不正解錠のリスクが高まる
古い玄関ドアに使われている鍵は、内部構造が単純なものが多く、ピッキングや不正解錠に対する耐性が低い傾向があります。特にディスクシリンダー錠などは、防犯対策が十分に考慮されていなかった時代の構造であり、現在では短時間で開けられてしまう可能性が高いとされています。
侵入者は事前に住宅を下見し、鍵の形状や種類を確認することも珍しくありません。鍵が古いというだけで、防犯意識が低い住宅と判断され、空き巣や侵入被害の対象になりやすくなる点は大きなリスクです。見た目に異常がなくても、防犯性能の低さそのものが危険につながります。
▼関連ページ鍵や錠前の劣化によって突然故障するリスク
長年使用されてきた鍵や錠前は、内部部品の摩耗や金属疲労が進んでいます。その結果、ある日突然「鍵が回らない」「鍵が抜けなくなる」「施錠できない」といったトラブルが発生することがあります。
こうした故障は、徐々に悪化するというより、あるタイミングで急に起こることが多く、外出前や帰宅時に発生すると大きなストレスになります。最悪の場合、家に入れなくなり、緊急解錠や破壊開錠が必要になることもあります。古い鍵を使い続けることは、防犯面だけでなく、日常生活の安全性や利便性を損なう原因にもなります。
防犯性能が現代の基準に達していない
現在の住宅用鍵は、ピッキング対策や不正解錠防止のために、複雑な内部構造や複数の防犯機能が取り入れられています。一方、古い鍵は当時の基準で設計されているため、現代の防犯基準と比べると性能に大きな差があります。
見た目では問題がなく、普通に施錠・解錠できていても、防犯性が十分とは限りません。住宅全体の防犯対策を考えたとき、玄関の鍵が古いままだと、他の防犯対策を行っていても弱点になりやすく、結果として侵入リスクを高めてしまう可能性があります。
合鍵の所在が分からず防犯上の不安が残る
古い鍵を長期間使い続けていると、過去に作成された合鍵の所在が分からなくなることがあります。以前の入居者や家族、知人、工事業者などが合鍵を持ったままになっている可能性も否定できません。誰が合鍵を持っているか分からない状態は、防犯面で大きな不安要素になります。
仮に侵入被害が起きた場合でも、合鍵が使われたのかどうか判断しづらく、原因の特定が難しくなることもあります。鍵交換を行わない限り、この不安は解消されず、安心して生活することが難しくなります。
古い玄関ドアの鍵交換費用の相場

古い玄関ドアの鍵交換費用は、交換する範囲によって大きく変わります。鍵穴部分だけを交換するのか、それとも錠前ごと交換するのかで、必要な部品や作業内容が異なるためです。事前に相場感を把握しておくことで、見積もり内容が適正かどうか判断しやすくなり、不要な出費を防ぐことにもつながります。ここでは、古い玄関ドアで多い2つのケースに分けて、費用の目安を整理します。
▼関連ページシリンダーのみ交換する場合の費用目安
シリンダーのみを交換する場合は、鍵交換の中でも比較的費用を抑えやすい方法です。一般的な相場としては、部品代と作業費を含めて数千円台後半から2万円前後が目安になります。使うシリンダーの種類によって金額は変わり、防犯性が高いディンプルシリンダーを選ぶと、部品代が高くなる傾向があります。
古い玄関ドアでも、錠前本体に問題がなければシリンダー交換だけで対応できるケースは少なくありません。この方法のメリットは、工事時間が短く、ドア本体に手を加えずに防犯性を向上できる点です。ただし、鍵の規格が古い場合や、対応するシリンダーが限られている場合には、選べる製品が少なくなることもあります。費用だけで判断せず、適合するかどうかを確認することが重要です。
錠前交換が必要な場合の費用目安
錠前交換が必要になる場合は、シリンダー交換よりも費用が高くなります。錠前とは、ドア内部に収まっている鍵の機構全体を指し、シリンダーだけでなくケースやラッチ部分も含まれます。相場としては、部品代と作業費を合わせて2万円台から5万円程度になることが一般的です。
古い玄関ドアでは、錠前自体が劣化していたり、現行のシリンダーに対応していなかったりするケースがあります。その場合、無理にシリンダーだけを交換するよりも、錠前ごと交換した方が安全で確実です。費用は上がりますが、鍵の不具合や防犯面の不安をまとめて解消できる点がメリットといえます。長く安心して使うことを考えると、結果的にコストパフォーマンスが良くなる場合もあります。
古い玄関ドアの鍵交換を自分でする方法

古い玄関ドアの鍵交換は、条件が合えば自分で対応できる場合があります。業者に依頼せずに済めば費用を抑えられる一方、手順を誤ると鍵が使えなくなったり、ドアを傷めたりするリスクもあります。そのため、作業前に流れを正しく理解し、無理のない範囲で行うことが重要です。ここでは、古い玄関ドアでシリンダー交換を行う際の基本的な手順を、順を追って解説します。
▼関連ページドアを開けた状態で作業準備をする
鍵交換作業は、必ず玄関ドアを開けた状態で行います。ドアを閉めたまま作業すると、万が一途中で鍵が外れたり、部品の取り付けに失敗した場合に、室内外どちらにも出られなくなる危険があります。作業前には、ドアが完全に開いて固定されていることを確認しましょう。
また、プラスドライバーなど必要な工具をあらかじめ準備し、作業中に慌てて探すことがないようにしておくことも大切です。小さなネジやピンを落としやすいため、床に布やトレイを敷いておくと紛失防止になります。安全かつスムーズに作業するための準備が、失敗を防ぐ第一歩になります。
ドア側面のフロントプレートを外す
作業準備が整ったら、次にドア側面に取り付けられているフロントプレートを外します。フロントプレートとは、ドアの側面に縦長についている金属製のカバー部分のことです。プラスドライバーを使って固定されているネジを緩め、慎重に取り外します。
このとき、ネジを無理に回すと頭をなめてしまうことがあるため、サイズの合ったドライバーを使うことが重要です。フロントプレートを外すと、シリンダーや固定ピンが見える状態になります。ここまでが、シリンダー交換のための下準備となります。
固定ピンを抜いてシリンダーを取り外す
フロントプレートを外すと、シリンダーを固定しているピンやネジが見えるようになります。この固定ピンを抜くことで、シリンダー本体を取り外すことができます。ピンは小さく、落としやすいため、指でしっかり押さえながら作業することが大切です。
無理に引き抜こうとすると、周囲の部品を傷つけてしまうことがあります。固くて抜けにくい場合でも、力任せにせず、角度を調整しながら慎重に作業を進めましょう。シリンダーが外れたら、向きや取り付け位置を覚えておくと、次の工程がスムーズになります。
新しいシリンダーを正しい向きで取り付ける
古いシリンダーを外したら、新しいシリンダーを取り付けます。このとき最も注意したいのが、シリンダーの向きです。上下を間違えて取り付けると、鍵が回らなかったり、スムーズに抜き差しできなくなったりします。
メーカーの刻印や鍵穴の向きを確認し、外したときと同じ位置に正しくはめ込みます。固定ピンを差し込み、しっかりと固定されていることを確認しましょう。ここでズレがあると、後の工程で不具合が出やすくなるため、丁寧に作業することが重要です。
フロントプレートを戻して固定する
シリンダーを正しく取り付けたら、取り外していたフロントプレートを元の位置に戻します。ネジを締め直す際は、強く締めすぎないよう注意しながら、均等に固定します。
フロントプレートが歪んでいると、鍵の動きに影響が出ることがあります。見た目だけでなく、手で触ってガタつきがないかを確認し、しっかり固定されている状態にしましょう。ここまでで、物理的な取り付け作業は完了です。
施錠・解錠が正常にできるか確認する
最後に、必ず施錠・解錠の動作確認を行います。ドアを開けた状態で鍵を差し込み、スムーズに回るか、引っかかりがないかを確認します。その後、ドアを閉めた状態でも同様に確認し、問題がなければ作業完了です。
この確認を怠ると、実際に使い始めてから不具合に気づくことがあります。少しでも違和感がある場合は、無理に使わず、取り付け状態を見直すことが大切です。動作確認まで行って初めて、安全に使える鍵交換といえます。
賃貸物件で鍵交換をするときの流れ

賃貸物件で鍵交換を行う場合、持ち家とは違い「自由に交換できない」という点に注意が必要です。玄関ドアや鍵は借主の所有物ではなく、基本的には貸主(大家)や管理会社の管理下にあります。手順を間違えると契約違反になったり、退去時にトラブルになったりする可能性もあります。ここでは、賃貸物件で鍵交換を進める際の一般的な流れを、順を追って整理します。
▼関連ページまず管理会社や大家に相談・連絡する
賃貸物件で鍵交換を検討したら、最初に行うべきなのは管理会社または大家への連絡です。防犯上の不安や鍵の不具合があっても、借主の判断だけで交換を進めることはできません。鍵は建物設備の一部とみなされるため、無断で交換すると契約違反になる可能性があります。
連絡の際は、「鍵が古くて不安」「回りにくくなっている」など、交換を検討している理由を具体的に伝えることが大切です。状況によっては、管理会社側から交換を提案されるケースもあります。最初の相談を省略すると後々のトラブルにつながりやすいため、このステップは必ず踏む必要があります。
鍵交換について正式な承諾を得る
管理会社や大家に相談したあとは、鍵交換について正式な承諾を得る必要があります。口頭でのやり取りだけでなく、メールや書面など、記録が残る形で確認しておくと安心です。承諾の際には、「どの範囲まで交換してよいか」「シリンダーのみか錠前ごとか」といった条件が示されることもあります。
場合によっては、管理会社指定の業者を使うよう指示されることもあります。自己判断で業者を手配するとトラブルになる可能性があるため、承諾内容は細かく確認しておくことが重要です。
鍵交換費用の負担者を確認する
鍵交換にかかる費用を誰が負担するのかは、賃貸物件では特に重要なポイントです。契約内容によっては、借主負担とされている場合もあれば、貸主負担となるケースもあります。入居時の契約書や重要事項説明書に「鍵交換費用」に関する記載があるかを必ず確認しましょう。
記載が曖昧な場合は、管理会社と相談して決めるのが一般的です。費用負担を確認せずに交換を進めると、後から請求や返金トラブルに発展する可能性があるため、この段階で明確にしておくことが大切です。
現在使っている鍵の種類や状態を確認する
鍵交換を進める前に、現在使っている鍵の種類や状態を確認しておくと、話がスムーズに進みます。シリンダーの種類や鍵の形状が分かれば、交換可能かどうかの判断や見積もりがしやすくなります。
特に古い賃貸物件では、廃番になっている鍵が使われていることもあり、その場合は代替シリンダーでの対応が必要になります。管理会社や業者に相談する際に、鍵の情報を伝えられるようにしておくと、手続きがスムーズになります。
指定業者または了承された方法で鍵交換を行う
承諾内容に従って、管理会社指定の業者、または許可された方法で鍵交換を行います。指定業者がある場合は、借主が自由に業者を選ぶことはできません。作業日程や立ち会いの有無についても、事前に確認しておく必要があります。
許可を得て自分で業者を手配する場合でも、勝手な仕様変更や不要な交換は避けるべきです。承諾された範囲内で作業を進めることが、賃貸物件で鍵交換を行う際の基本になります。
交換後に施錠・解錠の動作確認をする
鍵交換が完了したら、必ず施錠・解錠の動作確認を行います。室内側・室外側の両方から問題なく動くか、引っかかりや違和感がないかを確認することが重要です。
問題がなければ、管理会社や大家へ作業完了の報告を行います。鍵の本数や管理方法について指示がある場合もあるため、最後まで確認を怠らないようにしましょう。この確認をしておくことで、後々のトラブルを防ぐことにつながります。
古い玄関ドアの鍵交換は手順と判断が重要

古い玄関ドアの鍵交換は、「古いから交換できない」と思われがちですが、実際には多くのケースで対応が可能です。ただし、鍵の種類や状態を確認せずに進めると、防犯性が十分に確保できなかったり、無駄な費用がかかったりすることがあります。まずは現在使われている鍵の種類を把握し、古い鍵を使い続けるリスクを理解することが大切です。
費用面では、シリンダーのみの交換で済む場合と、錠前交換が必要な場合で大きな差が出ます。相場を知っておくことで、判断を誤りにくくなります。また、自分で交換できるケースもありますが、手順を間違えるとトラブルにつながるため、慎重に進める必要があります。
賃貸物件の場合は、必ず管理会社や大家への確認を行い、承諾を得たうえで進めることが欠かせません。この記事で整理したポイントを踏まえ、自分の住まいと状況に合った方法で鍵交換を検討することが、安心して暮らすための第一歩になります。







