空き巣被害の前兆とは?空き巣が嫌がる家と対処法も紹介!

更新日:2023/07/28
空き巣被害の前兆とは?空き巣が嫌がる家と対処法も紹介!

一般的に、空き巣は下見を行うといわれています。普段とは異なる点に気づいた場合は空き巣の前兆かもしれません。何かしらの対策を講じるほうがよいでしょう。

この記事では、気を付けたい空き巣の前兆や被害を防ぐためにできる対策などを解説しています。以下の情報を参考にすれば、空き巣が心配になったときに、どのように対処すればよいかがわかるはずです。

空き巣被害の現状について

警察庁が運営するWebサイト「住まいる防犯110番」によると、空き巣を含む住宅侵入窃盗の認知件数は2002年をピークとして減少傾向にあります。

2021年の認知件数は1万7283件です。前年比でマイナス17.8%と、2003年以降19年連続で減少していますが、それでも少ないとはいえません。1日あたりの認知件数に換算すると約47件です。現在でも多くの方たちを悩ませている犯罪といえるでしょう。

新型コロナウイルス感染症による自粛が緩和されるとともに、都心部などの一部地域で空き巣(住宅侵入窃盗)の認知件数が増えている点も見逃せません。外出の機会が増えることで、空き巣のリスクは高まっている恐れがあります。

戸建て住宅が警戒されがちですが、アパートやマンションなどの集合住宅も侵入窃盗の被害は確認されていますので、高層階に住んでいる場合も油断はできません。

「住まいる防犯110番」によると、以下の表からわかる通り、窓、ベランダ、玄関、裏口などが主な侵入経路となっています。空き巣被害の現状を踏まえて対策を講じることが重要です。

1位2位3位
一戸建住宅表出入口非常口
共同住宅[3階建以下]表出入口非常口
共同住宅[4階建以上]表出入口非常口

空き巣に入られる前兆・予兆は?

空き巣犯の多くは、犯行前に下見を行います。このときに何かしらの痕跡を残すことが少なくありません。痕跡を空き巣の前兆として利用できれば、住宅への進入を予防できる可能性があります。どのような前兆に注意すればよいのでしょうか。

不審な人や車を見かける

住宅の近くで普段は見かけない人を見かけるようになった、見慣れない車が低速で地域を周回しているなどに心当たりがある場合は、空き巣に注意が必要です。進入できそうな家を物色している、狙った家に住んでいる家族の生活リズムを調べているなどの可能性があります。

セールスマンや作業員を装って歩き回っていても疑われないようにしている場合もあるため注意が必要です。

また、車で下見をする場合は、「わ」ナンバーや他府県ナンバーが多いと考えられています。ナンバープレートの「わ」は、貸渡用車両(レンタカー)に用いられる平仮名です。不審な人や不審な車を以前よりも多く見かけるようになった場合は、何かしらの対策を講じましょう。

知らない人がインターホンを鳴らす

インターホンを鳴らす

プロの空き巣は、一定の時間をかけて住人の生活リズムを調べてから犯行に及びます。留守の時間帯がわかれば、住人との鉢合わせを避けられるからです。

留守を調べるため行われるのがインターホンを押すことです。何度か繰り返せば、不在にしている曜日・時間帯がわかります。

もちろん、在宅している時間帯にインターホンを押すこともありますが、この場合はセールスマンなどを装えばその場をしのげます。スーツ姿で適当なサービスや商品を提案すれば怪しまれることはほとんどないでしょう。知らない人が時間帯を変えて何度もインターホンを鳴らす場合やセールスマンの飛び込み営業が急に増えた場合などは空き巣に注意が必要です。

非通知で電話がかかってくる

非通知で電話がかかってくる

住人の留守を確認する方法は「インターホンを鳴らす」だけではありません。狙った家に電話をかけることでも住人の留守を確かめられます。

自宅の固定電話に非通知の電話が何度もかかってくるようになった場合は、空き巣犯が留守を確かめている恐れがあります。特に、同じ曜日の同じ時間帯に着信履歴が残っているときは気を付けましょう。ある程度の目星をつけていると考えられるからです。

かかってきた電話に出ると、基本的に無言で切れます。空き巣を予防できたと思うかもしれませんが、そうとは言い切れません。空き巣犯からすると「この時間帯は住人がいる」と考える材料になるからです。別の曜日、別の時間帯に電話を再びかけてくることがあるため油断はできません。

空き巣に狙われやすい家の特徴

空き巣に狙われるリスクは、建物の構造や周辺環境で異なります。基本的には、侵入しても人目につきにくく、見つかっても逃げやすい家が狙われやすくなります。

例えば、以下の特徴を持った家などは空き巣に狙われやすいといえるでしょう。

  • 特定の時間帯に人通りがほとんどない地域の家
  • 高い壁や植栽に囲まれているため敷地内へ入れば人目につかない家
  • 周辺に街灯がないため夜間になると見通しが悪くなる家

もちろん、セキュリティ対策が不十分な家も注意が必要です。簡単に侵入できると思わせると、狙われやすくなってしまいます。例えば、施錠をしていない、施錠をしていても防犯性の低い鍵を使用している、防犯カメラを設置していないなどが考えられます。

以上のほかでは、留守にしている時間が長い家や犬を飼っていない家も注意が必要です。「住まいる110番」によると、空き巣犯は犬を飼っている家を敬遠する傾向があります。ただし、犬を手懐ける空き巣犯もいるため、侵入を完全に防げるわけではありません。

空き巣が行うマーキングにも注意!

空き巣のサインを把握したいときは、マーキングにも気を付けましょう。マーキングの概要と対処法を解説します。

マーキングとは

マーキング用のシール
【例】マーキングに使用されるシール

マーキングは、空き巣犯が下見した家に残す暗号のようなものです。表札やドアの縁、インターホンに記号を書いたりシールを貼ったりして下見で得た情報を残します。解読すれば犯行に必要な情報を得られるため、空き巣の成功率を高められます。また、空き巣グループで情報を共有することも可能です。記号やシールの意味はケースで異なりますが、一般的には以下のものなどが用いられています。

・M:男性が住んでいる(英語のManに由来)

・W:女性が住んでいる(英語のWomanに由来)

・F:ファミリーが住んでいる(英語のFamilyに由来)

・S:単身者が住んでいる(英語のSingleに由来)

・〇:簡単に侵入できる

・×:簡単には侵入できない

・緑色のシール:大人数が住んでいる

・黄色のシール:日中は不在、または赤ちゃんが住んでいる

・白色のシール:空き家

・青色のシール:高齢者が住んでいる、または留守

マーキングを見つけたときの対処法

玄関周辺などで記号やシールを見かけた場合はすぐに対処が必要です。具体的には、これらを消す、剥がすなどで取り除きます。

すぐに対処する理由は、放っておくと空き巣グループに情報を共有されてしまう恐れがあるからです。また、すぐに対処することで、空き巣に目を光らせていることをアピールできます。空き巣犯に、侵入しにくい家と思わせることができるかもしれません。

記号を消す前、シールをはがす前に写真を撮影して警察へ相談しておくとより安心です。見回りを強化して、空き巣犯を遠ざけてくれることがあります。

空き巣が嫌がる・狙われにくい家の特徴

空き巣は、いわゆる”スキがない”と判断した家に対しては、侵入を諦める傾向があります。

例えば、以下の特徴を持った家・マンション・アパートなどは空き巣に狙われにくいといえるでしょう。

  • ワンドアツーロック・窓の防犯対策がしっかりされているなど、侵入に時間がかかりそうな家
  • 庭の手入れがされている・郵便物がたまっていない家

また、近所付き合いが活発な地域は避ける傾向があります。事実として、空き巣が犯行をあきらめる理由の第1位が「近所の人に声をかけられた」となっています。
普段から、見知らぬ人を見かけたらあいさつをするなど、地域ぐるみの取り組みも有効と考えられます。(※住まいる防犯110番より)

空き巣に入られないための防犯対策としてできること

空き巣犯は基本的に侵入しやすい家を好みます。したがって、防犯対策も空き巣の予防に有効です。どのような防犯対策を行えばよいのでしょうか。

しっかりと戸締まりをする

「住まいる110番」によると、住宅の種別を問わず侵入手口で最も多いのは無締まりです。入口や窓が無施錠だと簡単に侵入できるうえ、簡単に逃走できます。入口や裏口、窓などの戸締まりを忘れているケースは少なくありません。「ゴミ捨てに行くだけだから」「3階の窓だから」などの理由で戸締まりを怠ると空き巣に入られる恐れがあります。留守にする時間や戸建て住宅・アパート・マンションに関わらず、確実に戸締まりをする習慣を身に付けると空き巣を予防できる可能性があります。

1位2位3位
一戸建住宅無締りガラス破り合鍵
共同住宅[3階建以下]無締りガラス破り合鍵
共同住宅[4階建以上]無締り合鍵ガラス破り

防犯カメラをつける

防犯カメラ

費用はかかりますが、防犯カメラの設置も空き巣の予防に有効と考えられています。空き巣犯の多くは、誰かに見られることや防犯カメラに記録されることを嫌うからです。したがって、犯罪の抑止力強化につながります。

基本の設置場所は死角になるところです。不審者を遠ざけたい場合は、あえて目立つ場所に設置するとよいでしょう。ダミーの防犯カメラであっても一定の効果を期待できます。ただし、防犯カメラに精通している空き巣犯には通用しません。近隣で空き巣が頻発しているなど、必要性を感じるときに検討したい対策です。

窓の防犯性能を上げる

窓に補助錠

「住まいる防犯110番」によると、一戸建てと共同住宅(3階以下)で最も多い侵入経路は窓です(共同住宅4階以上では2番目に多い侵入経路)。同じく「住まいる防犯110番」によると、一戸建てと共同住宅(3階以下)ではガラス破りが2番目に多い侵入手口となっています(共同住宅4階以上では3番目に多い進入手口)。したがって、窓の防犯性能を高めることも空き巣の予防につながる可能性があります。

具体的には、窓に防犯フィルムを貼る、窓ガラスを防犯ガラスに変更するなどが考えられます。これらによりガラス破りによる侵入を防ぎやすくなるはずです。あるいは、窓に格子をつける、窓の外にシャッターを設置するなども考えられます。

手軽にできる対策としては、補助錠の設置があります。窓用の補助錠はホームセンターや100均などで購入できますので、ぜひチェックしてみてください。

防犯性の高いダイヤル付きクレセント錠に交換

ダイヤル付きクレセント錠

また、クレセント錠をダイヤル付きなどに交換するのも効果的です。
クレセント錠は、本来は窓の気密性を保つためのもので、施錠機能はほとんどありません。そのため、ガラスを割って直接手で開錠できてしまいます。
ダイヤル式や、シリンダー式にしておくと手を入れただけでは開錠できませんので、交換を検討してみてください。

これらのクレセント錠は、鍵屋キーホースでも取り扱いがございますのでお気軽にご相談ください。

お電話は0120-955-127

鍵交換をする

古い鍵や防犯性能の低い鍵は、ピッキングで簡単に開錠されてしまいます。したがって、ピッキングに強いロータリーディスクシリンダーや防犯性の高いディンプルシリンダーへ交換することも有効な空き巣対策になります。

「住まいる110番」によると、侵入に5分かかると侵入者の約7割は諦めるというデータがあります。高性能な鍵でもピッキングを完全に防ぐことはできませんが、開錠にかかる時間を増やすことはできます。侵入が面倒な家と思わせれば、空き巣犯を遠ざけられるでしょう。防犯性能を高めたい場合は、暗証番号錠や指紋認証キーなどへ交換することもできます。

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補助錠を使う

ドアからの侵入を予防するポイントは開錠に時間をかけることです。前述の通り、開錠に5分かかると7割の空き巣犯は侵入を諦めます。開錠にかかる時間は補助錠をつけることでも増やせます。

家の防犯性能を高めたい方は、ワンドア・ツーロックを検討するとよいでしょう。何かしらの理由で、鍵を交換できないドアにも補助錠は有効です。

補助錠の中には、穴あけ不要で取り付けられるものがあります。ただし、このタイプは玄関向きではありません。窓用の補助錠は選択肢が豊富です。設置環境に適したものを選ぶとよいでしょう。

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鍵交換や補助錠の取り付けはお任せください!

窓やドアを無締まりにしていると、あるいは防犯性の低い古い鍵を使い続けていると、空き巣のリスクは高まります。この記事で紹介した情報をもとに、住宅の防犯性能を高めることが重要です。鍵の交換や補助錠の取り付けをご希望の方は弊社にご相談ください。防犯性の高いディンプルキーやハイセキュリティキーなどへの交換が可能です。

お電話は0120-955-127

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