ドアノブが固いのはなぜ?5つの原因と調整方法を解説

この記事でわかること
- ドアノブが固くなる5つの原因と調整方法
- 自力でのドアノブ交換によくある失敗
- ドアノブの修理・交換を鍵屋に依頼した場合の費用相場
「最近ドアノブが固くて開けづらい」
「ドアノブを回しても戻らない」
このようなお困りごとはありませんか?
ドアノブの不具合は放置すると、ある日突然ドアを開けられなくなる危険があるため、早めに対処しましょう。
この記事を読むとドアノブが固くなってしまう原因と対処法がわかり、回りづらいドアノブを解消できます。
今すぐにドアノブを修理してほしい方は、最短即日対応、出張費用、見積り費用無料のキーホースまでご相談ください。
目次
ドアノブが固くなる5つの原因と調整方法

ドアノブが固くなる、回しづらくなるのにはいくつかの理由がありますが、軽度の故障であればドライバーや鍵穴専用の潤滑剤を使って自分で修理することが可能です。
ここからは、ドアノブが固くなる主な原因と対処法を5つ紹介していきます。
ドアノブのネジが緩んでいる
長く使用しているとドアノブのネジが緩んできてドアノブを回した力が正常に錠前に伝わらず、固く感じたり、開かなくなる場合があります。
ドアノブは鍵穴のシリンダーと同じようにドアの中にある錠ケースに繋がっています。錠ケースに繋がり、ノブや子鍵の動力を錠ケースに伝えることで錠ケースにあるラッチボルトやデッドボルトといった閂が動きます。
ドアノブがちゃんとドアに取り付けられていないということは、カムなどの動力伝達部品が錠ケースにきちんと繋がっていない可能性があり、そのせいで動きが固くなると考えられます。
ドアノブのネジを締め直すことで改善する可能性があります。
作業方法についてはこの記事の“ドアノブのネジが緩んでいる場合の修理方法”で解説しています。
潤滑剤が切れている
長年の使用で部品が摩耗してしまうと、ドアノブが固くなる場合があります。もともとシリンダー錠にはシリンダー内に潤滑剤が塗布されていますが、この潤滑剤も経年とともに減っていきます。
ドアノブの中でもシリンダーをノブの中に備えている円筒錠やインテグラル錠は、このような潤滑剤の枯渇や部品の摩耗によって動きが悪くなっている可能性があります。


ドアノブに潤滑剤を注すことで改善する可能性があります。
ただし、潤滑剤は必ず「鍵穴専用」のスプレーを使いましょう。
鍵穴専用以外の潤滑剤を使ってしまうと内部で油分がゴミなどを吸着し、かえって動きが悪くなったり、故障の原因となります。
部品にホコリなどのごみがたまっている
ドアノブやラッチボルト部分にホコリがたまると、ドアノブの動きが悪くなることがあります。
ラッチボルトとは、ドアの側面に飛び出している三角形の閂で、ドアノブと連動していて、出たり引っ込んだりすることでドアを開閉しています。
乾いた布で乾拭きをして汚れを取り除きます。汚れがひどい場合は布を濡らして固く絞り、汚れを拭き取りましょう。
最後に乾いた布でしっかり水気をとります。
部品の内部までごみが詰まっている場合は分解して内部を掃除する必要があります。
部品が故障している
経年劣化で内部の部品が傷み、故障している場合があります。
ドアノブの修理や交換が必要です。
ドアノブは自力で交換することも可能ですが、自信がない場合はプロの専門業者に依頼しましょう。
ドアノブの内部がサビている
浴室のドアノブなど湿気が多い場所に使われている場合は、湿気によりドアノブの内部がサビて固まり、回しづらくなっている場合があります。
ドアノブの交換が必要です。
サビがひどいと通常の方法ではドアノブを外すことができず、金ノコなどでドアノブを切断して外さなくてはなりません。
DIYに慣れている人でもかなりの重労働になるので、サビがひどくてドアノブを外せない場合は無理せず鍵の専門業者に依頼しましょう。
ドアノブの種類

ドアノブを自分で交換する場合、ホームセンターやネットショップなどで自宅のドアに適合するドアノブを購入する必要があります。
ここからは一般的なドアノブの種類を紹介します。
握り玉タイプ
取っ手の握り玉を握って回すタイプのドアノブです。握り玉タイプのドアノブは以下の4種類があります。
円筒錠
円筒錠は握り玉にシリンダーが組み込まれており、施錠するとラッチボルトが固定されてドアをロックします。
室内側はプッシュボタンかサムターン(つまみ)になっており、内側のドアノブ付け根部分には握り玉を外すための小さなピン穴が空いています。
インテグラル錠
インテグラル錠はシリンダーがドアノブの中に収納されており、施錠するとデッドボルトといわれる金具が飛び出してドアをロックします。
見た目は円筒錠と似ていますが、インテグラル錠にはデッドボルトがついているのが大きな違いです。
チューブラ錠
チューブラ錠はラッチボルトやデッドボルトの機構がチューブ状のケースに内蔵されており、内側からサムターンを回すことで施錠・解錠します。
台座にネジが見えており、ネジを外すだけで簡単に交換できます。
表示錠
表示錠はトイレなどに使われることが多く、施錠中は赤、開錠中は青など、色で判断できるドアノブです。簡単な打掛錠タイプのものから握り玉のものまで様々ですが、多くの表示錠には外からコインなどを使って開けられるよう、非常解錠機能がついています。
レバーハンドル

レバーハンドルは持ち手がレバーになっており、レバーを下げることでドアが開きます。握り玉を握って回さなくてもドアを開けられるため、力の弱い子どもや高齢者でも使いやすいのが特徴です。
錠前内部の潤滑剤が切れていたり、ネジが緩んでいると、レバーハンドルが下がったまま戻らないという不具合が発生します。
ネジを締め直すか、ドアノブを分解して錠の可動部分に潤滑剤を注すことで改善する可能性があります。
プッシュプルハンドル

プッシュプルハンドルは玄関ドアに多く使われており、縦長の手すり状のドアノブを押したり引いたりすることで開け閉めをするタイプのドアノブです。
握り玉を握って回したりする必要がなく、軽い力で開け閉めができるので、小さな子どもでも使いやすいという特徴があります。
サムラッチハンドル

サムラッチハンドルは持ち手の上部に親指をかけるつまみがついており、つまみを押し下げることでドアを開くタイプのドアノブです。
洋風でアンティーク調の装飾を施されているものが多く、装飾錠ともいわれます。
主に玄関ドアに使用されています。
ドアノブのネジが緩んでいる場合の調整方法

ここでは、ドアノブのネジが緩んでいる場合の自分でできる調整方法を紹介します。
ドアノブのタイプによってネジの位置や外し方などが異なるので、修理したいドアノブのタイプに合わせて確認してください。
▼関連ページ ▼関連ページ円筒錠の調整方法
用意するもの:プラスドライバー、マイナスドライバー、千枚通しやキリなど


交換手順:
- ドアノブの付け根部分にあるピン穴に千枚通しやキリなどの細長くて硬いものを挿し込み、ドアノブを引き抜いて外す
- 台座カバーの根元部分にある溝にマイナスドライバーなどを挿し込み、てこの原理でパカッとカバーを外す
- カバーを外すと台座を固定しているネジが見えるので、外側のドアノブを押さえながら台座のネジを締め直す
- ドアノブを元通りに取り付ける
チューブラ錠の調整方法
用意するもの:プラスドライバー
交換手順:
- チューブラ錠は台座のネジが最初から見えている状態なので、そのままネジを締め直してガタつきを直す
インテグラル錠の調整方法
用意するもの:プラスドライバー
交換手順:
- ドアノブと台座の間を持って反時計回りに回し、握り玉部分を外す
- 反対側のドアノブを押さえながら台座のネジを締め直す
レバーハンドルの調整方法
用意するもの:プラスドライバー、マイナスドライバー
交換手順:
- ドアノブのネジを外してドアノブ(レバー)を引き抜く
※台座にネジが見えているタイプはそのままネジを締め直せば完了です。
- 台座カバーの根元部分にある溝にマイナスドライバーなどを挿し込み、てこの原理でパカッとカバーを外す
- 台座カバーを外すと台座を固定しているネジが見えるので、台座のネジを締め直す
- 元通りにドアノブを取り付ける
自力でのドアノブ交換によくある失敗

自力でドアノブを交換する場合は、よくある失敗として以下のような点に注意しましょう。
▼関連ページ ▼関連ページ購入したドアノブが自宅のドアに合わない
ドアノブ交換の失敗で非常に多いのが、「交換用に新しくドアノブを買ったけど、寸法が合わなくて取り付けられない」というケースです。
ドアノブは種類やデザインも多く、同じメーカーであっても型番が違えばサイズが合わず取り付けられないことがあります。
同じメーカーの同じ型番を選ぶと失敗しにくいでしょう。
ドアノブのメーカー名と型番はドア側面のフロントプレートに刻印されています。
確認する寸法は以下の4箇所です。

- ドアの厚み
- フロントプレートの寸法(長さと幅)
- フロントプレートを固定している2つのビスの間隔(ビスピッチ)
- ドアノブの中心からドアの端までの長さ(バックセット)
- 握り玉タイプの場合は丸座のサイズ(直径)
取付方向を間違えてドアが閉まらない
正しいドアノブを購入しても、取り付け方を誤るとドアが閉められなくなる場合があります。
取り付けの際はドアの側面にあるラッチボルト(三角形の突起)の向きに注意が必要。
ラッチボルトの斜面側が、必ず「ドアが閉まる方向」を向くように取り付けましょう。

反対方向に取り付けてしまうとドアを閉める際にラッチボルトが引っ込まず、ガツンと当たってしまい閉めることができません。
取り付け前に必ずラッチボルトの正しい向きを確認しましょう。
ドアノブのメンテナンス方法

修理や交換をしても、時間とともに内部の部品が劣化してドアノブは回りづらくなってしまいます。
ドアノブの外側は亜鉛ダイカストなどが素材になっており、錆にも強くあまり劣化を感じさせないものが多いのですが、内部の部品はスチールや真鍮製が多く、可動しますので摩耗で変形していきます。
湿気のある場所に使用されているものであれば、内部部品は徐々に錆びてしまいます。特にスチール製部品の赤錆は、母体を侵食して消化してしまうため、原型を留めなくなります。
更に、赤錆は周囲の部品にも固着して可動部分の動きを阻むことがあります。
このように、ドアノブは室内のものであっても、使用頻度が高く毎日何度も負荷に晒されているものなので、少しでもドアノブの寿命を延ばすために日頃から定期的にメンテナンスをしておきましょう。
ここからは、ドアノブのメンテナンス方法を紹介します。
ドアノブやラッチボルトの汚れを拭き取る
ドアノブの部品はシリンダー錠の錠前と同じようにホコリなどの細かいゴミに弱いため、定期的に乾いた布などで汚れを拭き取ることで、ゴミが溜まってドアノブが回りづらくなるのを防げます。
乾いた布で汚れが取れない場合は濡らして固く絞った雑巾などで拭き取り、最後に乾拭きをして水気を完全に取り除きましょう。

エアダスターなどで砂塵を飛ばしてしまうのも良いですし、道路などに面するものであれば掃除機で定期的に錠前付近の埃などを吸い取ってしまいましょう。鍵穴がついているものは、シリンダー錠同様、鍵穴に掃除機を当てて埃などを吸い取るのも効果的です。
DIYが得意な方は、ドアノブを取り外して部品の汚れやサビを取る、という方法も検討してみると良いかもしれません。
使用年数の長いものはやはり内部に埃や金属粉などをためがちですし、錆が発生している可能性もあります。
鍵屋もよく使うパーツクリーナーであれば油分などを落とすことができるので、ドアノブを外し、汚れた部分をパーツクリーナーで洗浄してから鍵穴専用の潤滑剤を塗布してみて下さい。
ドアノブの可動部やラッチボルトは専用の潤滑剤を注すことで動きがスムーズになります。
ただし、ラッチボルトはラッチケース(錠ケース)とつながっているので、鍵穴専用ではない潤滑剤(クレ5-56など)を使ってしまうと、故障の原因になります。
潤滑剤を使う際は必ず「鍵穴専用」の潤滑剤を使用しましょう。
美和ロックやGOALなど、各メーカーから鍵穴専用の潤滑剤スプレーを販売していますので、使用している鍵のメーカーに合わせて使うのが良いでしょう。
▼関連ページドアノブの修理・交換を鍵屋に依頼した場合の費用相場

ドアノブの修理や交換を鍵屋に依頼した場合の費用相場は下記のとおりです。
ドアノブの修理費用相場 | ¥8,800~(税込) |
ドアノブの交換費用相場 | ¥11,000~+部品代(税込) |
自力で修理や交換を行う場合は作業費がかからないので部品代のみで済み、コストを抑えることができます。
ただし、自宅のドアに適合するドアノブを正しく選ばないとうまく取り付けができず、部品代が無駄になってしまうので注意が必要です。
鍵の専門業者に依頼することで、適合するドアノブを適切に選んでもらえます。
固くて開かないドアノブの修理・交換はプロの業者に任せるのがおすすめ

経年劣化やサビ、故障など、ドアノブが固くなる原因はさまざま。簡単なものなら自力でも対処可能ですが、難しい場合は無理せずプロの業者に任せましょう。
鍵屋キーホースはあらゆる鍵のトラブルに対応する鍵の専門業者。
固くて開かなくなったドアノブの修理や交換など、お客様の状況に合わせた最適な対処法を提案いたします。
無料で出張見積もりも対応可能なので、お困りの際はぜひお気軽にお問い合わせください!