車の鍵が回らない!エンジンがかけられないときの原因と対処法を解説

更新日:2023/08/07
車の鍵が回らない!エンジンがかけられないときの原因と対処法を解説

この記事でわかること

  • 車の鍵が回らない原因と対処法
  • 車のエンジンがかからない場合の対処法
  • 自力で対処できないときの連絡先
  • 車の鍵作成・鍵開けの費用相場

車に乗ってエンジンをかけようとしたら

「鍵穴に鍵がささらない!」

「鍵はささるのに回らない!」

急にこんなことになると焦りますよね。でも無理やり回そうとするのは絶対にNGです。

原因さえわかれば、たとえエンジンキーが回せなくても焦らずに対応することができます。

この記事では車の鍵が回らない(エンジンをかけられない)場合の原因と、それぞれの対処法を紹介していきます。

車の鍵が回らない原因と対処法

車の鍵が回らない原因と対処法

車の鍵が原因でエンジンがかけられないときは、大きく以下の3つの状況が考えられます。

1,鍵がささらない

2.鍵がささるけど回らない

3.鍵は回るけどエンジンがかからない

鍵がささらなかったり、回せない原因は複数あり、簡単に対処できるものから業者による修理が必要なものまでさまざまです。

ここからは状況ごとに考えられる原因と対策を紹介していきます。

鍵がささらない

鍵がささらないためにエンジンがかけられない、という場合は以下の原因が考えられます。

シリンダー(鍵穴)に異物が詰まっている

鍵がささらない

シリンダーにゴミやホコリが溜まっているため、鍵が奥までささらないことが考えられます。

<対処法>

掃除機で鍵穴に溜まった汚れや異物を吸い出します。

その後、「鍵穴専用潤滑剤」を使うことで解決できる場合があります。

爪楊枝やピンセットなどの細いものを突っ込んで異物を取り出そうとするのは絶対にやめましょう。

異物をより奥に押しやってしまったり、内部を傷つけてしまうといった事態の悪化をまねきます。

また、潤滑剤は必ず「鍵穴専用」を使いましょう。

クレ5-56などの一般的な潤滑剤を使うと、内部に油分が残り、そこに付着したホコリが固まって、さらに悪化する恐れがあります。

鍵穴専用潤滑剤は水分があると粉末が固まってしまうため、必ず乾いた環境で使用しましょう。

ただし、イグニッションに鍵穴専用潤滑剤を使用する場合は注意が必要です。

イグニッションは電気系統に直結しているため、大量に使用すると乾く前に液体が基盤に入ってしまい、接触不良を起こしかねません。

どうしても使用するという場合は、自己責任で行うことになることに留意しましょう。

鍵やシリンダーが劣化している

鍵やシリンダーが劣化

子鍵が変形していたり破損していると、子鍵をさし込めなかったり、さし込んでも回せない場合があります。子鍵に異常がないかよく確認しましょう。

また、シリンダー内部の損傷によって子鍵がさしこめなかったり、回せないといった可能性もあります。

<対処法>

スペアキーがある場合はスペアキーがさし込めるか、回せるかを確認してください。

スペアキーがない場合は急なトラブルが発生した際に備えて作成しておきましょう。

スペアキーが回せた場合、使用していた子鍵の劣化・変形が原因である可能性が高いです。

メーカーから新しいオリジナルキーを取り寄せておきましょう。

メーカーから新しい鍵を取り寄せる際には数週間かかりますので、作成したスペアキーをなくさないよう注意してください。

スペアキーもさし込めないときは、シリンダーが故障している可能性があります。

この場合は自力での対応が難しいので、業者に修理や交換を依頼しましょう。

お電話は0120-955-127

鍵がささるけど回らない

鍵穴に鍵はささるけど回すことができないという場合は、以下の原因が考えられます。

ハンドルロックがかかっている

ハンドルロック

ハンドルロックは車の盗難対策として、ほとんどの車に標準で搭載されているシステムです。

エンジンを切った状態でハンドルを回そうとすると、「ガチッ」という音がしてハンドルが固定されます。

固定されるとハンドルが回せないだけでなく、エンジンキーも回せなくなります。

ハンドルロックはハンドルを大きく回した状態でエンジンを切った場合も作動するので注意しましょう。

ハンドルロックは簡単に解除できます。

無理やり鍵を回そうとすると曲がってしまったり、故障の原因になるので絶対にやめましょう。

<対処法>

ハンドルを左右に回しながらエンジンキーを回すと、ロックが解除されます。

キーレスタイプでも同じ対処法で解除可能です。

フットブレーキ・クラッチペダルを踏んでいない

フットブレーキ・クラッチペダル

車にはエンジンを始動した際の急発進を防ぐため、ブレーキペダルを踏んでいない状態では鍵を回せない安全機能がついています。

マニュアル車の場合はクラッチペダルを奥までしっかり踏み込んでいないとエンジンキーが回せません。

<対処法>

オートマ車:フットブレーキを軽く踏んで鍵を回します。

マニュアル車:クラッチペダルをしっかり踏み込んで鍵を回します。

ギアが正しい位置に入っていない

ギアが正しい位置ではない

同じくエンジンを始動した際の急発進やエンストを防ぐため、シフトレバーが所定の位置にないと鍵を回すことはできません。

<対処法>

ギアを正しい位置に入れましょう。

オートマ車(AT車):パーキング(P)

マニュアル車(MT車):ニュートラル(N)

違う車の鍵を使っている

違う車の鍵

家に車を複数台所有していたり、会社で複数の営業車を使用しているというように、鍵を複数所持している場合に起こりやすいケースです。

自宅の鍵と間違えている場合もあるので、今一度よく確認しましょう。

<対処法>

鍵と車が一致しているか再度確認しましょう。

鍵にそれぞれキーホルダーなどを付けておくと混同しにくくなります。

鍵は回るけどエンジンがかからない

鍵穴に鍵はささるし、回すことができるがエンジンがかからないときの原因は、以下の2つが考えられます。

バッテリーが上がっている

バッテリー上昇

エンジンを切ったままヘッドライトやハザードランプ、室内灯などをつけっぱなしにしておくと、バッテリーが上がってしまいエンジンがかけられなくなります。

<対処法>

バッテリーが上がった車と別の車をブースターケーブルでつなぎ、バッテリーを充電させてもらう「ジャンピングスタート」という方法でエンジンをかけられます。

ただしこの方法には以下の条件が必要です。

  1. 近くにケーブルを繋いでバッテリーを充電させてくれる「救援車」がいる
  2. 自分か救援車のどちらかがブースターケーブルを持っている

ケーブルをつなぐ場所は車種によって違うため、必ず説明書で確認してから行いましょう。

接続を間違えるとショートして故障の原因になるため、自信がない場合はロードサービスなどを呼ぶ方が安全です。

ロードサービスを呼ぶときは、道路状況によって到着までに時間がかかる場合があるので、急ぎの際は注意が必要です。

ジャンピングスタートの手順は下記のとおりです。

  1. ヘッドライトや室内灯、エンジンキーがオフになっていることを確認する
    ※オンのままジャンピングスタートをすると急に電気が流れ、故障の原因になります。
  2. 救援車をケーブルが届く距離まで移動し、エンジンを停止したあとボンネットをあける
  3. ケーブルを以下の順番で取り付ける(順番を間違えるとショートするので注意)
    a) バッテリーが上がった車のプラス(赤)端子にケーブルをつなぐ
    ※プラスの端子にはカバーがついている場合が多いので、カバーを外してから取り付ける

    b) 救援車のプラス端子にもう一方の赤いケーブルをつなぐ

    c) 救援車のマイナス端子に黒いケーブルをつなぐ

    d) バッテリーが上がった車の金属端子に黒いケーブルのもう一方をつなぐ
    ※接続場所は車によって違うので説明書で確認
  4. 救援車のエンジンをかけて充電を開始する(数分程度)
    ※アクセルを踏んで回転数を上げる
  5. バッテリーが上がった方の車のエンジンをかける
  6. エンジンがかかったら、救援車のエンジンをとめて、接続したときと反対の順番でケーブルを外す
  7. ボンネットを閉じ、1時間ほどそのままエンジンをかけて充電する
    ※すぐに止めると充電が溜まっておらず、またエンジンがかからなくなってしまうため、1時間ほどエンジンを止めずに走行すると安心

ガソリンが切れている

ガソリン切れ

ガソリンが切れている場合、バッテリーに問題がなければメーター類などはつきますが、エンジンを始動することはできません。

<対処法>

JAFや加入している自動車保険会社のロードサービスを利用しましょう。

JAF会員であれば燃料代以外は無料で対応してもらえます。

自動車保険では、保証内容に含まれている場合ガス欠対応が受けられます。

その場合も燃料代は請求される可能性があるので、保証内容を確認しましょう。

近くにガソリンスタンドがある場合、燃料を配達してくれることがあります。

スマホなどで近くのガソリンスタンドを探して連絡してみるのも一つの方法です。

ガソリンスタンドがすぐ近くにあれば自力で車を押して移動することもできますが、車をぶつけてしまったり、思わぬ事故やケガの原因に繋がるためおすすめしません。

周辺に家族や友人がいる場合、携行缶で燃料を運ぶことができます。

ガソリンスタンドで携行缶に燃料を入れるときは必ず従業員に対応してもらうことが義務付けられており、ガソリンスタンド側は購入者の「本人確認」「使用目的の確認」、そして「販売記録の作成」をしなくてはなりません。

自力で対処できないときはどこに連絡すれば良い?

ここまで紹介してきた対処法でも解決しない場合は、無理せず業者に問い合わせましょう。

問い合わせ先としては以下のような選択肢があります。

ディーラー

ディーラー

正規のディーラーであれば品質やサービス面、技術面で圧倒的に安心感があります。

また、保証期間内であれば無償または格安で対応してくれるかもしれません。

ホンダの緊急サポートサービス「HondaTotal Care」や、マツダの「事故・故障受付センター」など、ディーラーによってはトラブル時に専門オペレーターが緊急対応のサポートを行ってくれる場合もあります。

整備工場が併設されているディーラーも多く、トラブル対応にも積極的に応じてくれるでしょう。

ディーラーに依頼するデメリットとしては、事前予約が必要など、対応に時間がかかる可能性があるほか、純正パーツを使用するため、費用としては割高になる場合があります。

JAF

JAF

JAF会員であれば無料でさまざまなサービスを受けられます。

JAF会員になるための費用

入会金:2,000円

年会費:4,000円

会員ならロードサービスも無料(燃料代は実費)で利用できます。

非会員の場合の費用

バッテリーあがり:13,130円

燃料切れ:16,770円

キーとじ込み:15,230円

加入している任意保険の会社

車に積んでいる保険証などで連絡先を確認しましょう。

加入している保険内容によっては無料で修理やロードサービスを利用できます。

自動車修理工場

自動車整備工場は複数のメーカーの車の修理に対応している点が特徴です。

費用も純正品を使うディーラーより抑えられる可能性がありますが、整備工場によって作業者の技術や品質に差が出る場合もあるため注意が必要です。

鍵の専門業者は迅速な対応が特徴です。

営業時間内であればその日のうちに対応することも可能なので、急いで対応してほしいときに適しています。

メーカーや車種によっては対応できない場合があるため、依頼する際は事前に確認しておきましょう。

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スマートキーが作動しない場合

スマートキー

スマートキーが作動しない場合、鍵の電池が切れている可能性があります。

スマートキーとは、所持した状態であれば鍵をささなくてもドアに触れるだけ解錠したり、ボタン一つでエンジンを始動できるタイプの鍵です。

便利な一方、電池が切れてしまうとドアが開けられずエンジンもかかりません。

内蔵電池の寿命は1〜2年なので、電池が切れる前に定期的に交換が必要です。

電池の残量が減ってくると、車種によっては下記のようなアラートで知らせてくれます。

1.メーターパネルに警告が表示される

2.スマートキー自体についているライトの色などで電池残量を知らせてくれる

3.エンジンスタート時や停止時にアラーム音で知らせてくれる

電池が切れた場合の対処法は3つあります。

<対処法>

①メカニカルキーを使う

メカニカルキーとは、スマートキーに内蔵されている非常用の鍵で、電池が切れた時などに鍵穴に差し込んで使うことでドアを開けたり、エンジンをかけられます。

②電池交換してもらう

ディーラーやカー用品店、またはガソリンスタンドで電池交換をしてもらえます。

費用の相場は500円〜1,500円程度。

大型のホームセンターでも対応可能な場合があります。

③自力で電池を交換をする

スマートキーにはボタン電池が使われており、自力で交換することも可能です。

交換方法は車種などによってことなるため、説明書を確認しましょう。

方法がわかれば特に難しい技術などはなくても簡単に交換できます。

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車のスペアキーを作成する場合の費用相場

スペアキー

スペアキーをメーカーから取り寄せる場合、車種などによって料金は変わりますが、安いもので1,500〜6,000円程度です。

キーレスエントリーやスマートキー、イモビライザーなどの場合には1万円〜5万円程度と高額になります。

<用語解説>

キーレスエントリー:ボタンを押すことでドアの施解錠ができる鍵

スマートキー:キーのボタンを押す必要がなく、鍵を身につけた状態でドアの施解錠やエンジンのオンオフができる鍵

イモビライザー:鍵の中に埋め込まれたICチップで車と鍵のIC番号を照合し、合わないとエンジンスタートができない盗難防止システム

スペアキーの作成が依頼できるお店は下記の通りです。

・ディーラー
・鍵屋

イモビライザー搭載車はディーラー以外での対応が難しい場合もあるため、事前に確認してから依頼しましょう。

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鍵屋に車の鍵開け・鍵作成を頼んだ場合の費用相場

費用相場

JAFなどのロードサービスはゴールデンウイークやお盆休みなどの繁忙期の場合、到着に時間がかかるときがあります。緊急時は鍵屋に依頼するのも一つの手です。

鍵開けの費用相場を以下にまとめましたので依頼の参考にしてください。

刻みキー(国産車)¥8,800〜¥16,500(税込)
刻みキー(外国産車)¥16,500〜(税込)

また、車の鍵作成は元の鍵が手元にない場合に鍵穴を覗いて鍵を作成する方法と、元の鍵をベースにスペアキーを複製する方法の2種類があります。

鍵穴を覗く鍵作成の費用相場は以下の通りになります。

刻みキー(国産車)¥16,500〜(税込)
ウェーブキー(国産車)¥33,000〜(税込)
刻みキー(外国産車)¥33,000〜(税込)
ウェーブキー(外国産車)¥55,000〜(税込)

スペアキーを複製する場合、部品代+軽作業費の価格になります(スペアキーのみのお伺いの場合)。

スペアキー複製の費用相場は以下の通りです。

刻みキー(国産車)¥1,100(税込)
刻みキー(外国産車)¥2,200(税込)
ウェーブキー¥5,500(税込)
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車の鍵作成・鍵開けはキーホースにおまかせ

とにかく迅速な対応が必要なときは、鍵の専門業者に依頼しましょう。

鍵屋のキーホース365日年中稼働。最短15分でかけつけます。

車のドアが開かない場合や、刻みキー(メカニカルキー含む)の合鍵を作成したい場合、鍵を車内に閉じ込めてしまった場合(インロック)にも対応可能です。

※地域によってはイモビライザー搭載車の対応ができませんので、必ず年式などの詳細と一緒にお問い合わせ下さい。

スペアキーが全くないときは鍵穴を覗いて合鍵を作製しますので、まずはお気軽にお問い合わせください!

お電話は0120-955-127

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